1960年代にヒットした、ディズニーのアニメが、今度は実写版で登場!
主人公モーグリ少年を演じるのは、2千人の中からオーディションで選ばれたという子役だ。
動物達の毛並や迫力は、息吹が伝わってきそうなほどリアルだが、これはすべてCGで描かれたという。
ファミリー向け?どんなふうに楽しめる映画なのだろうか。
評判や口コミ情報をチェックした。
予告編とあらすじ
元々は、ラドヤード・キップリングという作家が1894年に書いた短編小説が原作。
ジャングルで、狼の群れに育てられた少年モーグリ。愛する動物たちと楽しい日々を過ごしていたのだが、ある日現れたのは、人間への復讐を誓うベンガル虎、シェリーカーン。
そこでモーグリの育ての親は、安全のため彼を「人間の住む村」まで送り届けることにせざるをえなかった。
道中、モーグリは怠け者の熊バルーや、催眠術を使う蛇、オランウータンの長老などに出会うことになる・・。続く。
予告編を見ると、すべてCGで作られたとは思えないような、血の通った動物たちに驚く。またモーグリ役の少年が魅力的だ。
「ジャングル・ブック」のキャストやスタッフ
監督・・・ジョン・ファブロー
俳優・・・モーグリ役=ニール・セディ
バルー(声)=ビル・マーレイ
バギーラ(声)=ベン・キングスレー
なんと、人間が生身で演じる唯一の役は、モーグリ役。ニール・セディ君はおそらく相当ブルーシートを活用した演技だっただろう。水泳シーンでは監督がみずから後でCG合成される熊がわりをして撮ったとか。
ニール・セディは2003年ニューヨーク生まれのインド系アメリカ人だ。
何千人もの中からオーディションで抜擢された。
上映時間や日本公開日
- 上映時間・・・106分
- 日本公開日・・・8/11(木・祝日)
- 配給・・・ディズニー
「ジャングル・ブック」の感想や口コミ
うちの子どもに見せたい!
子供の頃にアニメバージョンのジャングルブックを見て怖い思いをした人はほとんどいないのではないだろうか。ウォルトディズニーはダークな側面をさっぱり削って、明るい冒険活劇に仕立て上げていたから。
火の使い方を教えてくれと頼んでくるオランウータン、誘惑してくる蛇などとの出会いも、アニメでは笑いや興奮をそそる愉快な仲間達として描かれていたけれど、今回は、オランウータンは巨漢だし、蛇もスカーレット・ヨハンソン演じるハスキーボイスを持ち、とぐろを巻いてモーグリを潰してしまいそうな迫力だ。
一番怖いのは虎のカーンで、これは紛れもないモンスターとして描かれている。
この映画は、幼稚園児に見せるには怖すぎるかもしれない。
けれど、それより大きい小学生の子どもたちにはおススメだ。
アニメでは、モーグリの親代わりのバルー達が危険からわが子を守ってくれることが多かったが
今回主人公モーグリは、怖い動物たちに、自分の力で立ち向かい、道を切り開いていく。これこそ、私たち親が子どもにのぞむことだ。日常生活の中で、自分で色々なトラブルを乗り越えていくこと。この映画は、その良いお手本になってくれそう。
大人には退屈??
Tolucan Times Tony Medley
主人公が魅力的!
けれど今回の映画は主人公が輝いている。ほんとの英雄として成立している。
モーグリは機敏で、かしこくて、表情豊かで、映画のクライマックスでは勇気と思いやりを見せる。
この少年に僕が共感するのは・・・、モーグリは育ての親が自分を本当に、「人間の村」に帰そうとしているのかどうか、確信が持てないでいるところだ。
モーグリは人間の村を目にして、幻滅する・・・。そこに燃えている火は暴力や傲慢さの象徴に見えたからだ。
・・・この僕だって、今なお、自分と同じ種の間で、どうやって平和に暮らせるか模索中だし、「汚い人間のトリック」を使わずにどうやって生きていけるかもがいている。
人間存在は、共感や思いやりを持ってクリエイティブに生きようとする人たちよりも、競争や権力ゲームの中で生きようとする人たちの味方であることが多い。
・・・ちょっと悲観的に一般化しちゃったけど、ともかく、この映画は人間社会を複雑な見方でとらえている。
それからこの映画は、子どもたちも、大人より劣る存在としては扱っていない。
小さい年齢の子以外にはおすすめだ。(小さい子には、虎は凄い怖いと思う)
まとめ
かなり高評価の意見が多かった。けなしている感想も、コンピューターグラフィックの素晴らしさだけは誉めている。
確かに、動物が超リアルに描かれているだけに、彼らが流暢に英語で会話しまくるのは、なんか面白い・・・というかシュールな感じもちょっとするが・・・。
(高橋よしひろの「銀牙」というマンガを思い出しちゃう。アレと同じで見てるうちに違和感なくなるのかもだけど)
子どもに勇気を持って欲しい、強くなってほしい時に一番ぴったりの映画なのかもしれない。