若かりし頃のハリソン・フォードの大ヒット作、「ブレードランナー」。前作の舞台は2019年でした(もうすぐ!)
今回は、それからさらに30年後の近未来SFで、舞台は2049年です。
しかも、ハリソン・フォードも、リック役で出演!また、主役は、「ララランド」で歌って踊れる色男っぷりを発揮した、ライアン・ゴズリング様です。
元祖ブレードランナーは、1982年公開でした。それから35年もの時が経過して今、続編が出ます。
CGIなどは、進化しているとは思うものの、前作が傑作だっただけに、年長のファンの中には、イメージが壊れる。。という心配もあるかも??
出来具合はどうなんでしょうか?面白いかつまらないかチェックしてみました!
「ブレードランナー2049」のあらすじ
原作は、フィリップ・K・ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」。
ちょっと舞台設定の復讐をしますと、未来世界では、アンドロイドを召使など色々なことに使っています。でもこのアンドロイド、数年すると、人間的な感情や内面が生まれてしまうんです。
それで、脱走して人間に反抗したりする。
今、AI(人工知能)が、ディープラーニングというやつで、どんどん自分で学習して、そのうち知能を爆発させるんじゃないか、人間より賢くなるんでは、とか言われていますが、割とそういう未来像に近いですね。
で、その反抗があると危険なので、製造会社は、アンドロイド(この映画の中では”レプリカント”と呼ばれている)の寿命を四年に設定してあります。
”ブレードランナー”というのは、このレプリカントを専門とする特別な捜査官。
前作では、ハリソン・フォード演じる”ブレードランナー”が、レプリカントを開発した博士に寿命を延ばせと迫る、脱走レプリカントたちを追跡し、決闘していました。
そして、彼はレプリカントの一人と恋もしていました。その後、この捜査官リックは、レプリカントの恋人と駆け落ちし行方不明になったと思われていました。
ここまでが前作。
2049年の本作では、レプリカントの新型は、よりよく社会に適合するようになっていて安全である。ただ、旧型だけが、社会の片隅に身を隠していて、「ブレードランナー」は、その旧型を追跡して破壊するのが仕事である。
今回のブレードランナーは、ライアン・ゴズリング扮する「K」、シリアルナンバーはKD6.3-7だ。
映画の最初で、Kは、とある農場で捜索を行っている。そこで、枯れた樹の根の間から、Kは物凄く重要なアイテムを見つけてしまう。
それは、人間とレプリカントの関係性を永遠に変えてしまいかねないような力を持ったものだった。Kの上司、ジョン将軍は「これは世界を破壊してしまう物だよ」とさえいう。
Kは、このアイテムの謎を解くために旅立った。「ガールフレンド」(とはいえ、AIだが)のジョイが道々、Kを助ける。ラブという名前の刺客が、たびたびKを襲いに来る、さらにKはミステリアスな女性、アナ博士にも出会うことになる。
さて、前作では、実は反逆レプリカント達を始末する捜査官のリック(ハリソン・フォード)自身も、実は本物の人間ではなく、レプリカントの一人なんじゃないか??という謎が持ち出されたが、解決されないままに終わっている。
本作でも、引き続き、もしや「K」は、レプリカント??と思ってしまわざるを得ない。そのミステリーは、果たして今回明かされるの否か??
というのも、注目ポイントだ。
「ブレードランナー2049」の監督やキャスト
- 監督
ドゥニ・ビルヌーブ
- 製作総指揮
リドリー・スコット
- 出演
K役・・・ライアン・ゴズリング
リック・デッカード・・・ハリソン・フォード
ジョイ・・・アナ・デ・アルマス
ラヴ・・・シルビア・ホークス
ジョン・・・ロビン・ライト
監督は、押井守も絶賛していたSF「メッセージ」のビルヌーブです。製作総指揮は、オリジナル版を監督していたリドリー・スコット。
「ブレードランナー2049」の上映時間や日本公開日
- 上映時間・・・163分
- 日本公開日・・・2017年10月27日
- 映倫区分・・・PG12
- 配給会社・・・ソニー・ピクチャーズ・エンタテイメント
- 上映方式・・・2D/3D
「ブレードランナー2049」の評判や感想をチェック!
舞台セットが素晴らしい!というレビュー
舞台美術はとても素晴らしくて、朽ち果てた、ゴージャスな未来の廃墟を、息を呑むような壮麗さで立ち上げている、空が低く迫っている、灰色の郊外シーンや、ネオンサインが霧雨を照らす、退廃的なロサンジェルス、ゴミ処理場になっている、サンディエゴまで、一流映画の輝きを見せている。
こういう、未来世界への想像力は、オリジナルのブレードランナーでも評判だったが、今回も、同じようにいい。
ザ・アトランティック クリストファー・オル評より
演出が単調すぎてつまらない、というレビュー
ビルヌーブ監督のこの映画は、彼がこの前撮った「メッセージ」と同じように、勿体ぶったり、気取ったりに満ちている。ほかにも、そういう監督はたくさんいるが、ビルヌーブも、「美しい映像」というのを、スロー過ぎて、単調過ぎることだと、取り違えているふしがある。
可哀想に、主演のゴズリングも、抑揚のない演技を求められていて、パッとしない。視覚的には、面白い景色もこの映画の中で見られるけれど、「ブレードランナー」のファン以外の人にとって、そんなに価値のある映画とは思えない。
ピーター・ライナー評より
「運命」をテーマにした、ダークなミステリーだ、というレビュー
ハリソン・フォードは、御年75歳だというのに、私達を画面にくぎ付けにする存在感を発揮している。格闘シーンだってある。
この映画は、人間・機械・人工知能やホログラムの間の違いが、ほとんど見分けがつかなくなるような社会を鮮やかに描き出している。今の社会では、未来を予言するみたいだ。テクノロジーやロボットが、人間を支配してしまうのではないかという不吉な予想が全編に漂っている。
コンピューターで作り出された意識を、動物の脳味噌と区別するのは、難しいし、人工知能は、自己保存の本能を超えた愛の感情を表現したりして、かえって人間よりも、感情を豊かに持っていたりする。
この映画は、探偵小説、SF、恋愛映画、悲劇など、の色々な要素から出来ていて、時に訳が分からなくなってくるが、映像は非常に美しい。
一口にいって、ここには中心となる物語は存在していない。少なくとも、普通のSF映画でみられる物語のようなものはない。この映画は、「運命」というものをテーマにした、かなりダークな部分を抱えるミステリーだ。
このディストピアでは、人間は罪を背負っている。オリジナル版と同じように、この映画は何回見直しても、飽きない映画に仕上がっている。
スター・トリビューン コリン・コンバート評より
「ブレードランナー2049」一般観客の口コミをチェック!
- 映像は凄い!けど、謎が多すぎて、しかも説明されない!映画の途中でちょっと用事があって席を立ったんだけど、戻ってきた時も、何も「見逃した感」はなかった・・。 そんで、20分も前に起こったことのフラッシュバックとか挟むの止めてほしい!映画を何回も見るのは好きだけど、初回から、場面を繰り返されてもなあー。
- とても面白い映画!映像、物語、演技、すべて素晴らしい!オリジナル版の「ブレードランナー」を見ておくと、さらに楽しめると思う。
- つまらないし、あらすじが存在していないし、お金の無駄。
- 元祖「ブレードランナー」を一カ月前に観た時は、あまりに展開がスローなので、退屈して途中で消してしまった僕だ。だから、この映画も、ちょっと複雑な気持ちで見に行ったんだけど、結果的にすごく良かった!物語は引き付けるし、映像は素晴らしい、演技も。オリジナル版の世界をちゃんと踏まえて作られているけど、オリジナルを観たことがなくても楽しめると思う。傑作といっていいと思う。
- 映像は凄いけど、ストーリーは駄作になっている。あらすじがどこにもないし、結末もナンセンス。見るのは楽しいけど、ただ音声だけ聴くなら退屈な映画だ。
- この映画には、新しいところが何もない!才能ある者たちが集ってはいるが、物足りない。ハリウッドは、もう現代の社会を理解することができないんだろうな!そして、芸術としての映画を作ることもできない!なぜって、彼らはいつも、大衆受けを狙い過ぎているのだからさ。
- いい映画だ、好きだった。だけど、ストーリーは力強いし、ビジュアルは退廃的でいいし、音楽も完璧なんだけど、キャスティングが不自然に思われた、ライアン・ゴズリングの演技はとてもつまらなかった。それに、人間が英語と中国語を混ぜたような言葉を話す未来にしては、あまりキャストに人種的な多様性がないのも気になった。
「ブレード・ランナー2049」まとめ
だいたい、85%近い人たちが、面白いと高評価していました。なので、見に行く価値はありそう!
ただ、物語が謎過ぎる、とか、スロー過ぎるという意見もあったので、多少難解なところがあるのだと思います。
純粋に、映像の美しさを楽しむには、かなり楽しめる映画かと思います。分かりやすいストーリーを望んでいるアナタが見に行く場合は、ちょっと見終わったあとに混乱してすっきりしないかもです??
「メッセージ」が好きだった人は、今回も楽しめそう。
しかし、ハリソン・フォードも、もう75歳とは!