村上ラヂオの、放送もいつの間にか五回目!
早くもシリーズ化していますね。独特の心穏やかになる、まったり時間が流れるラヂオなので、嬉しいです。
五回目についての感想も追加しました。
世界中のリスナーが待ち焦がれていた、春樹ファン待望の日がやってきました!
そう、今日8月5日は、東京FMで夜七時から、村上春樹がディスクジョッキーするラジオ番組が聴けるんです!
Here is the playlist which was on air in HARUKI MURAKAMI's radio!!
生放送ではないので、FAXとかは送れませんけどね汗
でも、どんな曲が流されるのかな?
どんなトークをしてくれるの?どんな声や話し方?
なーんて、わくわくは尽きません・・!
番組タイトルは「村上RADIO ~RUN&SONGS~」です。
春樹さんといえば、マラソンも本格的に走られていますから、そんな内容も話されるのかもしれませんね・・。
そんなこんなで、流された曲や村上春樹さんのトークの感想などを、ここに記録しておきたいと思いますッ!
村上ラヂオ第五弾の感想や面白ポイントなど
今夜のタイトルは「愛のローラーコースター」だそうです☆彡
日々「ディスコティック」みたいなところで若い頃は踊っていたという村上さん。
・・・ディ、ディスコティックっていう言葉・・・初耳!!
なんか時代を感じさせますねえ。
村上作品といえば「喫茶店」「カフェ」も
「コーヒーショップ」
と呼ばれますが、それと同じようなラインナップなんでしょうかww
走るのはフォービートだけど、8~14ビートになってしまうそうな。
走る歩調が何ビートとかって、普通意識しますかね??(笑)
やっぱ音楽フリークな村上さんなんですねー。
・・・選曲した音楽を流しつつ、こういうの聞くと、つい、踊りたくなるという村上さん。
でもこういう「ディスコ」な音楽って「クラブ」サウンド慣れしてる世代にとっては、どうやって踊ったらいいのか、よくわからんですねー(笑)
今日は、リスナーにオリジナル・ラジオネームを村上さんが授けてくれる回。
「納屋を焼く」の朗読をリクエストした方には、「裏表山猫」とのラジオネームが授けられました!!
次の方には「袋小路猫マロ」って・・・。
また猫かい!!
短編小説「〇〇炭鉱の悲劇」は、
(〇〇が聞き取れなかった・・・・(;^ω^))
「ビージーズ」がもうお洒落じゃないから、その小説も没になった・・・そうです。
と思いきや、編集長から電話があり、「やっぱり掲載させてください」とのこと。
いったん編集者に没にされてたんですねえ。
ボサノバは踊るのが難しいそうです。非対称形のリズムなので。
サンバは対称形なので簡単とか。
そして村上ラジオのライブがあるとか~~~!キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
村上さんが好きなジャズミュージシャンが集い、
村上さんも朗読で参加するとか。
題して「村上ジャム!!」
なんかジャズってより、トーストにのせる苺ジャムが浮かびますが・・・。
たぶん、チケットを手に入れるのは難しそうですね。
でも、ラジオで生放送になるのかな???
村上ラヂオ二回目の感想や面白ポイントなど
今回は、秋の夜長の村上レイディオ!ということで、特にテーマはなく、お部屋から好きな曲を沢山持ってきてかける、というような趣向のようです。
村上さんのジャズバーやおうちに、迎えてもらうような感じで聞くことができました。
今回面白かったポイントは以下です。
猫村さん登場!
本日はスペシャルゲストが・・・。というので、誰なのかと思いきや!!
猫でした(笑)
本物の猫ではなくて、音響の猫なんですけど、これがなんともユーモラスでした。
たまに、村上春樹さんの語りに反応して「にゃあ」と言います。
「にゃあ」しかいわないんだけど、村上さんは、これを肯定にとったりして
「ほら、猫村さんも同意している」
とか。
面白かったです。
村上春樹は、昔からやはり猫と仲良しみたいで・・(一人っ子だったこともあるそうな)
国分寺に住んでいた時は貧乏で、冬は暖房代もろくにないくらいだったので、猫とくっつきあって暖をとっていたそうです。
村上さんの飼っている猫が、気付くと近所から四匹くらい他の猫を連れてきたりして、ベッドにたくさん猫が・・いる状態で眠ったりしたそうな。
暖かくて良かったそうです。
潔癖な人はには真似できなそうですが、なんとも、不思議でほんわかした光景ですよね~。
謝るけど反省していない?
前回、テーマ曲のレコーディング年代を間違えていたということで、訂正お詫びしていました。
村上さんは、私生活でもけっこうすぐ謝るみたいです。
でもそのせいで奥さんからは「すぐ謝るけど反省していない」
と言われるとか。
そして、すぐに同じ間違いをしてしまうんだとか。
「なんで、やっぱり反省していないんですかね?すみません」
とか話してました。
この「すみません」が、なるほど、確かに反省してなさそうな「すみません」だなあ~という感じで笑
村上さんの図太さ(?)を垣間見ました。おおらかさといってもいいかもしれませんが・・。
ラジオ少年だった村上さん
村上さんは、ラジオをよく聞く少年だったそうです。曲のリクエストもしていたそうな。
思えば、春樹さんの文体の、読者にとって非常に読みやすい、すらすらと語りかけてくるような口調というのは、ラジオDJの影響もあるかもしれませんよね。
ラジオのDJがリスナーに語り掛けるように、読者の心へと語りかける・・・。
こう考えると、面白いです。村上文学の原点にはラジオもあり??と妄想しました。
切符を耳の穴に入れていた??
これは奇抜なアイデアですが、村上さんは、電車の切符を無くさないように、小さく折り畳んで耳の穴の中に入れていたそうです!!凄い。
そんなに小さく折り畳めるものなのか??と不思議でもありますが・・・。
ものをよく失くしてしまうそうなんです。
原稿も、家の中でしょっちゅう失くしてしまうとか。
ライブハウスに行くと、つい頭勘定してしまう。
知られる通り、村上さんは、元ジャズ喫茶のオーナーです。
なので、ライブの生演奏を聞きに行く時でも、ついつい勘定してしまうとか。
入っているお客さんの数を数えて、一人当たりチャージが幾らで・・・とか。
そして売上が少なそうだと心配になっちゅうみたいです。
やはり、今でもずっとジャズ喫茶オーナーの気質は継続してるんですねえ。
小説も、ある意味ジャズ喫茶経営の要素が流れ込んでいるところもあるのかも?
そんなわけで、二回目は、村上春樹文学の思わぬルーツ「ラジオ」「ジャズ喫茶」について考えさせられた次第でした☆
村上春樹ラジオDJプレイリスト(2回目)
アネサ・フランクリン「マイウェイ」
My Way
Aretha Franklin
Rare & Unreleased Recordings From The Golden Reign Of The Queen Of Soul
Rhino Records, Atlantic 2007
アネサ・フランクリンのお父さんは、演説が壮絶にうまい神父さんで、なんとそのお説教は、レコードになって、ベストセラーとして売れるほどだったらしいです。
アネサも、歌がうまくて、他の人の歌を、オリジナルの、まるで自分の曲であるかのように歌えるという、凡人にはできない技を持っていたそうな。
ちなみに村上さんは、カバ―曲を色々聴くのが好きだそうです。
「カバーの鬼」といわれているそうです(??)
ショーン・コルヴィン「ヴィバ・ラスベガス」(カバー)
Viva Las Vegas
Shawn Colvin
Twin Peaks (Music From The Limited Event Series)
Rhino Records 2017
もともとは、エルヴィス・プレスリーが歌った、映画の主題曲だそうです。
マルーンファイブ「ウィスキー」
Maroon 5 - Whiskey ft. A$AP Rocky
Whisky
MAROON 5
Red Pill Blues
222 Records 2017
2017年なので、サウンドが現代っぽいです。オールディーズなジャジーな感じのイメージが多い村上さんの選曲ですが、やはり、こういうモダンな曲も聴くんですね~。
これは、秋の寒い夜に、彼女に上着をかけてあげて、
お礼に彼女がキスをしてくれるんだけど、
そのキスを待つ時、僕は子供みたいになる・・・みたいな歌詞だそうです。
ピュアな気持ちが伝わってきていいですね。
ダニー飯田とパラダイス・キング「サーフシティ」
ダニー飯田とパラダイス・キング サーフ・シティ 1963 / Surf City
パラキンのヒット・キット・パレード
EMIミュージック・ジャパン 1996
村上春樹さんといえば、洋楽ばかりかな~?などと思っていたところ。
そうでもないんですね。
これも意外な選曲で、邦楽です。
肩の力がぬけた、リラックスしたオールディーズ風のサウンドです。
歌詞のなかで「僕らハンサム揃い」とか言ってしまうところが、村上さんは好きなんだとか。
ゴリラズ「レフトハンド・スズキ・メソッド」
Gorillaz - Left Hand Suzuki Method
変てこな曲名ですね。訳したら「左利き鈴木さんの方法」みたいな感じでしょうか・・。
このバンドは裏設定にも色々こだわっているようで、
バーチャル・メンバー(!)の一人に、日本人女性がいるそうです。
大阪で作られた軍事秘密兵器で、小柄だから航空便でイギリスまで郵送されたとか\・・・。
小柄っていうのは、やはり日本人は小柄っていうイメージから来ているんでしょうか。
JAHLISA+大西順子「ゲットバック」(カバー)
Albumまるごと カバーで聞くBeatles "Past Masters vol.2"
Get Back
JAHLISA,大西順子
COME TOGETHER―ジャズを抱きしめたい―
Blue Note Records 2000
上の動画では9曲目です。
ビートルズのカバーです。
びっくりしたのは、春樹さんは、あの小澤征爾さんと連れ立って、大西順子のコンサートを見に行ったそうです。
まわりも「小澤さんだ!」という反応だったとか。
(それに加えて「あれはもしや村上春樹・・・・」みたいな思いもあったのでは??と推測)
ビッグネームが普通に登場してきます!
うーん、やはり世界的小説家となると、各界の大物と交友があるんですねー。
エンゲルベルト・フンパーディンク「ラスト・ワルツ」
Engelbert Humperdinck - "The Last Waltz"
The Last Waltz (live)
Engelbert Humperdink
村上さんがかけたのは、2000年のライブですが、上の動画でも聴衆が歌っている箇所があります。
エンゲルベルトさんが客席にマイクを向けると、みんな一斉に歌い出してます。
若い頃はこういう演歌(?)ぽいものは好きじゃなかったけど、最近は寛容になって、こういうのも聴くようになったって村上さん。
さすがに、日本のド演歌を聴くイメージはないですが・・・。
ジャック・ニコルソン「ラヴィアンローズ」(カバー)
Jack Nicholson - La Vie En Rose (Something's Gotta Give)
ルイ・アームストロングの曲を、なんと俳優のジャック・ニコルソンが歌ったものです!
「結婚適齢期」という映画の中でカバーしたみたいですね。
さすが、「カバーの鬼」という村上さんだけあって、かなりレアなカバー曲をかけてくれました。
二コラ・モンティエ「アーリーオータム」
Early Autumn
Nicolas Montier And Saxomania
Lullaby
Venus Records 2013
ウディハーマン楽団の曲で、スタン・ゲッツが独奏してヒットしたものだそうです。
春樹さんが流したのは、フランスのサックス奏者、二コラ・モンティエのバージョン。
そのものずばりが見つからなかったので、上の動画はオリジナルバージョンです。
二コラ・モンティエのは、こちら。
村上ラジオ二回目の、エンディング曲は、この曲でした。
村上春樹DJのプレイリスト1回目 Playlist of Haruki Murakami radio☆彡
@tokyo FM DIsc Jocky =Haruki Murakami
春樹さんが走るときに聴く音楽がテーマだそうです!
走る時に聴くだけあって、リズムが変わらない簡単な曲がよいとか。
短い時間だけ流れた曲もあったので、何曲か漏れてるかもしれません汗
- テーマソング theme song
ロナルド・フェーガン マディソン・タイム 2003年
もともとは、レイブライアント作曲 1960年ヒット
肩の力が抜けててグルービー。
1 Heigh-Ho / Whistle While You Work / Yo Ho (A Pirate's Life for Me)
Brian Wilson
ブライアン・ウィルソン
Brian Wilson - In The Key Of Disney album sampler
ディズニーのために作曲したYo-Ho とHi-Ho と口笛吹いての三曲が合わさっている!
ディズニーランドのアトラクション「カリブの海賊」でもお馴染みの曲と、白雪姫のハイホーと、「口笛吹いて」がアレンジされている、愉快な曲です。
2 ビーチ・ボーイズ「サーフィンUSA」SURFIN' U.S.A.
THE BEACH BOYS
SURFIN' USA
CAPITOL RECORDS
The Beach Boys - Surfin' U.S.A.
3キング・プレジャー DBブルース
KING PLEASURE - D B Blues ~Exotic Blues~
ジャズに歌詞をつけて歌ったもの。D.Bというのは、Diciplinary Baracksの省略形で (陸軍刑務所)の略だそうです。
ヒューストン・パラスンのテナーサックスが後ろの方で聴けます。
(折角の名演奏なのに、切れてしまっている・・
4Sky Pilot エリックバードン&アニマルズ
Eric Burdon & The Animals Sky Pilot
ベトナム戦争たけなわの頃に流れていたもの。反戦的な歌詞ありなので、
アメリカでは当時放送禁止になったりしていたようです。
ベースラインが格好いい。ジェット機のエンジンみたいな音。
バグパイプが入っている。
スコットランドの行進曲。
アニマルズはイギリス出身なので、伝統的な、こういう音も入っているんですね。
春樹さんはこの曲を、車を運転しながら聴くのがも好き。春樹さんは、オープンカーを愛用しているそうな!
5ペットショップボーイズ サバービア
「ノルウェイの森」を書いていた時に聴いていた音楽とか。
その当時はヨーロッパにいて、カセットテープをジョギングの時に聴くくらいだったようです。
6What a wonderful world covered byラモーンズ
Joey Ramone - what a wonderful world (WITH LYRICS)
もともとは、ルイ・アームストロングの曲ですね。
7ジョージ・ハリスン Between the devil and deep blue sea
George Harrison - Between The Devil & The Deep Blue Sea
「深く青い海」という戯曲に感動したという春樹さん。
Between the devil and deep blue seaとは、「絶体絶命」という意味のことわざだそうです。
同じタイトルのこの曲をよく聴くようになったとか。
この曲が入っているのはハリスンの遺作ですが、そういう感じがしない爽やかな??つくりがよいアルバムだね、というようなことを、おっしゃっていました。
8 Knockin' on heaven's door ベン・シドラー
Ben Sidran Dylan Different Knockin on Heaven's Doors
ベン・シドランさんとは、じかに話して仲良くなったことがあるとか。
すげえww
春樹さんの読者だったらしく、話しかけてきたそうです。
セロニアス・モンク好きで一致したという。
ニューヨークのジャズクラブなどでよくミュージシャンに話しかけられるそうな。ミュージシャンにもファンが多いんですねえ。
9ラブ・トレイン ポーラン・オッズによるカバー
10ドアーズ ライトマイファイアー
Helmut Zacharias - Light My Fire
この曲が、最後の一曲でした。
番組の最後に、村上春樹さんの好きな、スライストーンの言葉を引用されました。
「僕は皆のために、誰にでも、馬鹿にでもわかる音楽を作りたい。そしたらみんな馬鹿でなくなるから」
どこかユーモラスな、頓智がきいているような、真顔で冗談言っているような、かと思えば真摯に本気で言っているような、なんともいえない味わいのある言葉ですね・・・。
リスナーからの質問コーナー
葬儀の時にかけて欲しい音楽は?
アレサ・フランクリンのマイウェイ・・に言及しつつ・・・
・・・と思いきや、音楽はかけずに静かな方がいいそうな。
まったく音楽を聞かない時期はあった?
なし。ヨーロッパにいた時は音楽のない生活。カセットテープ以外は。
音楽のない世界と猫のない世界はどちらを選ぶ?
二者択一の質問は答えないようにしている
バンドを組むなら、バンド名は何にする?
考えたことない。「アース渦巻き&ファイアー」という名前を過去に知人のバンドに提案したことあり。
・・・さすが、面白い名前ですねえ。
村上春樹さんの声を聞いた印象
村上春樹の喋り方って、意外と、チャラい??と思っちゃいましたw
春樹さんって、顔と声のギャップがちょっとあるような?少し鋭いところのある声です。若干、声のはしばしにビブラートかかっている感じかも??
そんなに低くも高くもないです。・・・そして、なんか凄く理屈っぽそうな声ですww( *´艸`)プクク。
ちょいワルなテイスト入っている気がしますw
文体にはあっているのかな?皮肉とか結構言いそうな・・勝手なイメージですがw
「ジャズ喫茶のマスター」っていうイメージがまさにぴったり!
こだわりあって、お客さんとのトークもうまそうな感じです。
全体的に、選曲をきいて、けっこう、音色が暖かい曲が好きなんだなあ、という印象を受けました。
しっとり落ち着く曲が多いです。
白熱灯の光が似合いそうな・・・。
ラジオといえば、オリコンヒットチャートとか、最近夏なので元気で明るく飛ばしてるラジオ局が多いですが、こういう、しっとりラジオを久しぶりに聴いた気がします。
そして村上春樹さんの喋り口も、落ち着いていて、けどどこかこだわりも感じさせる声で、なんだかずっと聴いていたくなるような、気分が落ち着く感じがありました。
お喋りがうまい人なんだろうなあ、という印象がありました。
レギュラー番組でやってほしい感じです。ほっとする時間になりそう。
村上さんのラジオディスクジョッキーは、いい感じでした。
というか、ご年齢は69歳だったと思いますが、もっと若く聞こえました。
全然、おじいちゃんって感じはしませんでした。いいですねえ。
春樹の本については、以下で感想も書いてますので、良かったら寄っていってくださいませー♪