ソフトSFで、キャラクターの内面はそこまで掘られないので、アニメのようなおとぎ話のような雰囲気の物語でした。
あらすじ(ネタバレ注意)
人類が色んな惑星に居住地を広げてる世界。
主人公ロッドの住むノーストリリアという星は、とても富が集中してる星。
というのもストルーンという不死身になる薬を他に発売しているため。
この薬は、ノーストリリアで育つ、でっか~い病気の羊からしか取れない成分なのである。
で、ノーストリリア人も800歳とか400歳とかの寿命を満喫しているわけだが、
多くの人口を養っていくような資源はなし。
そこで、テレパシーを使えなかったりとか障害のある子どもは、笑い死にさせてしまうという淘汰システムを持っている。
ロッドも、テレパシーが使えなくて、口でしゃべっている。
そのため、審判にかけられ、その結果いかんで殺されそうになる。
ロッドは、たまにすごくテレパシーの聞き取りとか、喋りとかが爆発的にできることがある。
なんでこの審判の席でも、みんなに自分の怒りをテレパシーでぶつけることで、なんとか笑い死の運命は逃れた。
けれど。自分をうらんでるオンセックという人物に付け狙われていると判明。
オンセックは同級生なんだけど、ストルーンを飲めない体質だから、人間の通常までしか生きられない・このためにロッドを憎んでるとか。
ロッドは、これから逃れる方法を探そうとして、先祖伝来の夜間総督宮というとこにいく。ここにはAIスーパーコンピュータみたいのがあり、それに相談すると、このコンピュータは株式取引を始め、ひと財産つくって、地球を買い取ってしまった。
しかしロッドはその後オンセックがつかわした巨大化スズメに襲われて怪我する。
莫大な金を手にしてしまったのでこのままでは誰からの狙われてしまうということに。
ノーストリリア人は、リッチだけど金に堕落させられないため?に、外来の商品に2万%とかの関税をかけて。わざと質素な暮らしをしていた。
ロッドのためにノーストリリアまで襲われるといけないというので、ロッドは地球に身を隠すことになった。
その時は動物と人のあいの子で奴隷的な働きをしている下級人に扮装することに。
具体的にはネコ男になる。
そし美しい猫の伴侶としてク・メルを与えられる。
ロッドはいったんミイラ状態になって地球までいき、そこで目覚める。
そして下級民のいる地底の底の底までいく・
そしてキャットマスターのところで。幼い頃の自分の記憶を見せられる。
両親が、テレパシーを持たない子を嘆き、見放そうとしていた。
両親の宇宙船は溶けてしまったが、それはロッドの仕業だったかも。
そして、なぜかロッドはオンセックを昔からかってたのを思い出し。
それを反省する。ノーストリリアに戻ってオンセックに謝ろうと決意。
それからロッドは。アマラルという雨の惑星から来たもののとこに行ってピンチだったク・メルを助け出し、アマラルを殺す。が、正当防衛で無罪に。
それからク・メルに連れられてさらに地下の鳥人のとこまでいく。
鳥人テレケリは、ロッドの心からの願いと引き換えに、ロッドの手にした金を要望している。
その金をある財団に寄付して人間の生活を改善したいらしい。
ロッドはく・メルと千年幸せに過ごした夢を見て、彼女と心でつながっていられるということを手に入れる。
そしてノーストリリアに戻って、幼なじみ?のラヴィニアと結婚。
彼らの子どもの双子がテストを受けたところでおわり。
双子の片方だけが合格したことを暗示していた。
感想
これ、人類補完機構シリーズという中のいっぺんなので、割とさらっと説明される世界の仕組みも多かった。この一冊だけでも楽しめるけど。
面白いイメージが色々出てくるんだけど、やっぱ今読むとアニメっぽさが前面に立ってて、平和なんだけど、ちょっと表面的で物足りなさもあった。
おもちゃ箱的な世界が好きな人はいいかも。