オリンピック出場も期待されていたスキー、モーグルの選手だったモリ―。怪我をしたモリ―はロースクールに入るが、ひょっとしたことから、アコギなカジノの世界に手を染めるようになった・・・。
これが実話というのが凄い。ある種のアメリカン・ドリームストーリーかもしれない。けっこう評判はいいみたいだが、実際に面白いのか、つまらないのか?
監督のアーロン・ソーキンは、「ソーシャルネットワーク」などでも知られる名脚本家。今回はじめて監督を務めた。
観た人の感想や基本情報をチェックしてみた。
モリーズゲームの予告編やあらすじ
スキーヤーとして将来を嘱望されていたモリ―。
だがスロープでの事故により怪我をして、アスリートとしての道を絶たれてしまった。
モリ―は人生を取り戻そうと奮闘する。
そして、高級カジノクラブのオーナーとなるのだった。
そこでは一晩に何千ドルものお金をふいにできてしまうような金持ちだけが入れるクラブだった。その中に、プレイヤーXもいた。
Xは有名な映画俳優で、ポーカーが大得意。だが道徳的には荒廃した人物。
Xはモリ―の人気を妬む。このこともあって、モリ―はロサンジェルスからニューヨークにカジノを移した。
モリ―のカジノは当初大成功をおさめる。やがてウォールストリートの大物が出入りするようになると、次第に経営にだらしないところが出てきて、違法のことをやっているとしてFBIに逮捕された。捜査に協力しないなら刑務所に入れると脅されたが、彼女は拒んだ。彼女は法を破ったかもしれないが、泥棒ではないと。
イドリス・エルバ演じる、敏腕弁護士のチャーリーは、彼女が自分で主張するほど無実だとは思わない。けれど彼女を刑務所に入れる必要はないと信じることになる。
モリーは刑務所に入らずにすんだ。そして、自伝を書くことになる。
この映画は、その自伝を基にしている。
モリーズゲームの監督やキャスト
- 監督
アーロン・ソーキン
- 出演
モリー・ブルーム役・・・ジェシカ・チャステイン
名門ジュリアード音楽院の演劇コース卒業。「ER」などのドラマに出演し、アカデミー賞にもノミネートされていた。
強そうでゴージャスな雰囲気のある女優さんです。美人ですよね~~。
チャーリー・ジャフィー役・・・イドリス・エルバ
「パシフィック・リム」の第一作目でも、強い存在感を出したイドリス・エルバです。
モリーの父役・・・ケビン・コスナー
名作ダンスウィズウルフズでも有名な名優・監督のケビン・コスナー。
今回は、教育ママならぬ、スポーツ・パパを演じています。娘モリーのアスリートとしての将来に期待をかけまくり、並々ならぬプレッシャーを娘に与える役柄です。
プレイヤーX役・・・マイケル・セラ
ディーン・キース役・・・ジェレミー・ストロング
モリーズゲーム上映時間や日本公開日
- 上映時間・・・140分
- 日本公開日・・・2018年5月11日
- 配給会社・・・キノフィルムズ
- 映倫区分・・・PG12
- ジャンル・・・ヒューマンドラマ
モリーズゲームの感想やレビューをチェック!
主役の演技がぴか一!という評価
「モリーズ・ゲーム」はアカデミー受賞脚本家のアーロン・ソーキンが初監督した映画で、とてもスタイリッシュで夢中にさせる映画だ。ソーキンは、洒落た、サクサク進む面白い台詞で有名だが、この映画でもそれは生きていて、危ない業界についての話をテンポよく進めてくれる。
この映画はジェシカ・チャステイン無しでは成り立たないだろう。意志の強い、そして色々な側面を持つ女性を今回演じているが、オスカーを受賞できるほどのいい演技を見せている。モリ―の強さを表現しつつ、彼女の繊細さや弱さも表現している。
そして弁護士演じる名優エルバとのシーンでも、相乗効果でいい火花が散っている。
カルビン・ウィルソン氏レビューより
Aaron Sorkin makes all the right moves with 'Molly's Game' | Movie reviews | stltoday.com
会話が映画を引っ張っていく、という評価
「モリーズ・ゲーム」を見ることは、パーティで賢くて、話が面白くて、そして自分の声にうっとりしながら喋りまくる偏執狂につかまって、コーナーに追い詰められていることに近い。モリーズ・ゲームは、エンディングぎりぎりまで、話の先が見えない。これはいいところだ。
ティ・バー氏レビューより
Aaron Sorkin doubles down, writing and directing ‘Molly’s Game’ - The Boston Globe
脚本はいいけど、映画としてはテーマが曖昧・・という評価
物語は、弾むように軽快に展開していく。
モリーの子ども時代、そしてロサンゼルスとニューヨークでカジノ経営者として成り上がり、そして凋落する様子、そしてFBIに逮捕されて、タブロイド紙の注目の的になったこと、さらに数年後の、法的争いまで・・。
弁護士としてやとわれたチャーリーはモリーに色々と聞きただす。でもモリーは積極的に色々話す反面、口をつぐむ箇所もある。彼女にとってお金よりも大切なのは、名声だったからそれを守りたいのだ。
現金の流れがモリーの行動の中心にあって、モリ―はお金のことになると、物凄く知恵が深い。これは何故なんだろう。そして、ロースクールに通うという選択もあったのに、彼女がカジノのバイトなんかを始めたのも何故だったのか、それは映画の中で説明されなかった。
脚本は面白いけれど、映画自体は、あまり映画的でない。撮り方は平板だし、色彩も薄茶でパッとしない。ただモリーの着ている、カジノオーナーとしてのゴージャスで煌びやかなドレスだけは目を引く。演技も、とてもいい。けれど、物語の最後になると、監督がこの映画で何を言いたかったのか、よく分からないところがある。
ケイト・ウォルシュ氏レビューより
登場人物が喋り捲る映画、という評価
脚本家のソーキンは、きびきび進む多量の会話で有名。だから彼のスタイルを良く知らない人がこの映画を観たら「この人ら、めっちゃよくしゃべるなあ~~」と思うだろう。
カジノ経営は頭の回転が速くないと生き残れない。そしてプレイヤーXも、有名俳優なのだがポーカーの才能があり、そして恩着せがましく、人心を操るのがうまい。そしてモリーをしまいにロサンゼルスから追い出すことになる。
こういう賭け事のシーンでの会話も見せ場となっている。
ただ、ソーキンは監督がうまいわけでなく、女性キャラの扱いにも、ちょっと怪しげなところがある。その点、主役を演じるチャステインが、彼女の魅力で補って、見る価値のある映画にしていたといえるだろう。
ピート・ボンダー・ハー氏レビューより
モリーズ・ゲーム 見どころまとめ
「モリーズ・ゲーム」の評判はかなり高かったです。8割以上の人が高評価していました。
見どころはまず、なんといっても主役のチャステインが輝いている!という意見が多かったです。ルックスも、ゴージャスで、ちょっと魔女っぽい悪賢さも覗きみえるような感じで、なりきっていますよね。
セクシーでゴージャスな煌びやかドレスも見どころのようです。
そして会話。
ウィットに富んだ、お洒落でスリリングな会話が面白いみたいです。話術の勉強にもなるかも??
26歳で、リッチ、セレブに囲まれてゴージャスに過ごすというのは、なんともうらやましいですが・・・。アスリートから、アコギなカジノの世界に身を投じるという数奇な人生を、少しだけ垣間見れる映画です。