広告業界の、コピーライターを目指している方々はいると思います。でも、面接試験も筆記試験も、一般職の試験とは一味も二味も違う・・・。
そんなわけで、私が受けたもので、実際にどんな内容のものが出たのか。
そして考えられる試験対策はどんなものがあるのか?というのを書いておきます。
・・・ただ、会社によっても、出題傾向は違ってくると思いますので、あくまでも参考程度にしてくださいねーー。
クリエイティブ職採用試験は、やっぱり何よりも普段から広告、美術、本、映画、とかそういう文化にどっぷり使って、感性を育てておくというのが一番大事ではあると思います☆
コピーライター採用試験の筆記試験では、どんな問題が出る?
業界知識を問うもの
- 雑誌名や出版社の知識
雑誌名を見て、それを出している出版社を紐づける。たとえば、「ノンノ」だったら「集英社」とかですね。
- 好きなキャッチコピー、嫌いなキャッチコピー
普段から、広告を見ているのかがチェックされます。好きなキャッチコピーと、その理由、それに嫌いなキャッチコピーとその理由を書きます。
コピーライティング力を問うもの
俳句(川柳)を書く
五七五で、俳句というか・・・季語はなくてもいいので川柳を作る、というものがありました・・・。私はラッキーなことに、昔俳句を趣味で作っていたので、その中からいいのを選べました・・・。
都道府県や市区町村のキャッチコピー
自分の住んでいる、自治体にキャッチコピーを付けてくださいという問題。
うまかったのは、ある人が茨城県のキャッチコピーで「濁らないイバラキ」と、つけていたことですね。見事です!
中程度の長さのコピーを書く
キャッチよりは、もう少し長いコピーを書きます。
例えば、某社では「”お酒”を別の言葉を使って説明してください」という問題が出ました。これには
「陽気な海ですが、溺れるほどの深みにはまると駅前に打ち上げられます」と書いた人がいました・・・。
これも見事ですよねえ・・。
ネーミング
何かの商品のネーミング、つまり名前を考えます。
例えば、交通系カードの「スイカ」「イコカ」なども、うまいネーミングの一つですよね。「スイスイ進めるカード」とか、「行こうか」とか、複数の意味が重なっていて、しかもキャッチ―で覚えやすくできています。
コピーライターの面接試験では、どんなことを聞かれる?
グループ面接
やはりクリエイティブだと、集団面接も、グループワークみたいなことをするときがあります。
例えば、何チームかに分かれて、あるトピックをめぐって勝ち負けを争います。
「左手と右手と、どちらが強いか」とか「晴男と雨男とどちらが強いか」
とかお題自体はナンセンスなんですが・・・。
これに、いかに頓智をきかせてユーモラスに答えられるかがかかってきます!
また、勝負自体よりも、その過程も見られますので積極的に発言していきましょう。
個人面接
個人面接では、たぶん、それほど変わったことは聞かれないケースが多いかと思います。通常通り、
志望動機、なぜコピーライターになりたいのか、尊敬する人物は誰か、部活動について、学生時代頑張ったこと・・・など、割と一般的なことが聞かれます。
ただ、今まで自分が書いた作品を場合によっては披露する場になることもあります。
詩を朗読するとか・・・。ま、例外的かもしれませんけれど。
面接を受ける上では、必ず受ける会社のホームページをなるべく隅ずみまで読んで挑みましょう!意外と、これをしている人は少ないですが、志望度が高いことをアピールできますので・・・。事前リサーチは大事です。
コピーライターの筆記試験って、どう対策したらいいの?
キャッチコピーの本を読んでみる
普段から広告を見たりして、自分なりに気に入ったコピーと、なんでそのコピーがいいのかという理由などを考えておくといいと思います。
それから、キャッチコピーの本を一冊くらいは読んでおくといいでしょう。
おすすめなのは、宣伝会議賞(株式会社宣伝会議主催の、キャッチコピーの賞。プロからアマチュアまで投稿できる)の本。
なぜこれがおススメかというと、キャッチコピーからCMアイデアまで、4800本ほどのアイデアが読める、というのがまず一つ。
色々な切り口のパターンを学んでおくことは重要です。
それから、最先端の発想が学べること。
CMや駅広告、電車広告などで、もうだいだいてきに使われている、プロが書いたものは、発想がベーシック(一般的)だったりする場合があります。
それから、商品を売る上で、広告主であるメーカーさんなどのクライアントは、あまり尖ったものは嫌がることがあるので、無難な、おとなしいキャッチコピーになっている場合があります。
その点、入社試験では新鮮な発想や、エッジのきいた発想が評価されることもありますので、そういう表現を学ぶには、応募者が好き勝手に書けた、こういうところにのっている作品の方が、ふさわしかったりするんですよ。
コピーライター養成講座に通う
宣伝会議などの企業が、コピーライター養成講座を開いていることがあります。特に都市圏だと参加しやすいです。
ここには電通や博報堂などメジャーな広告代理店のクリエイティブ職の人が講師でやってきて、教えてくれたりします。
ただ、入社試験の場合は、あまり「コピーライター志望!」「広告研究会でした!」などというと、発想がすでに、今あるいかにもな「広告コピー」になってるのではないかと懸念を持たれることもありますので、良しあしだと思います・・・。
もちろん熱意を評価される場合もありますが、ここらへんは微妙です。
川柳や俳句、短歌に触れてみる
日本には、短い詩の伝統があります。
これ、もちろん何かを広告するというよりは、内面の表現なのでキャッチコピーとは違うんですが、コピーを作る上でも学べることは多いです。
例えばサントリーの「恋は遠い日の花火ではない」という往年の名作コピーなんかも、抒情的ですよね。
こういう抒情を醸し出す時には読んでおくといいです。
短歌も、現代短歌はかなりポップで、有名どころの穂村弘なんかも
「シャボンまみれの猫が逃げ出す昼下がり 永遠なんてどこにもないさ」
とかキャッチ―だけど、リリカルですよね。
↑普通に文学としても素晴らしいので、ピンと来た人は読んでみてください。
キャッチコピーを書く上では頓智とかユーモアも大切なので、川柳も参考になると思います。
- 作者:イチハラヒロコ
- 出版社:アリアドネ企画
- 発売日: 1999年11月
それから、美術作家ですがイチハラヒロコさんの言葉も、強くてユーモラスで広告コピーにもインスピレーションになるかと思います。
なるべく読書もしよう
やはりなんといっても言葉を扱う仕事ですので、語彙が豊富にこしたことはありません。普段から暇を見つけてはなるべく本を読んでおくようにしましょう。ジャンルは何でも好きなものでいいと思います。
ダジャレ力を付けよう
しょーもないっちゃしょーもないですが(??)コピーライティングの時は、けっこう駄洒落を使うこともあります。
過去のコピーを見ても「でっかいどう、ほっかいどう」とか・・。
ユーモラスだし、覚えやすいし、いいんです。
それにネーミングの時も、同音異義語みたいなのを駆使することも結構あります。
なので駄洒落力をつけておくと、意外と役に立ったりします。
文章をたくさん書こう
あとは、普段から文章を書いておいて、頭の中のライティング回路を活性化させておくことも重要です。ブログでも日記でもなんでもいいですよ。
できたら、人に見せること前提で書いてみるといいと思います。どういう導入だったら思わず読みたくなるか、とか飽きさせないように・・・とか考えつつ書いてみると、もっといいと思います。
コピーライター採用試験まとめ
そんなわけで、今回はコピーライターの採用試験対策について書いてみました。ご参考になれば嬉しいです。
あとは、ぶっちゃけ、巡りあわせは大きいです!
最終的には、人柄というか・・・面接する人がたまたま「この人なら一緒に働いてもいい」と思ってくれるかどうかなんですよねー。
人事担当との相性が大きいです。
本当にささいなところがポイントアップになったりします。
「答えにつまって顔を赤らめたところが良かった」とか(笑)
何がどう作用するかは分かりませんねー。
業務の実際については別記事に書いたりもしてますので、興味ある方は読まれてくださいませ。