「ゴースト・イン・ザ・シェル」といえば、押井守が作り上げた傑作アニメ。
それがハリウッド実写版になって登場!主演はスカーレット・ヨハンソン、ビートたけしも登場。
そして、草薙少佐はアニメでは線が細かったけれど、今回は太いぞ!
逞しい女性型ボディスーツは、一瞬裸体かと思わせるような妙な造型で、予告編やポスターで水溜りでたたずむ姿にぎょっとした?人も多いかも。
CGはとてもうまく出来ていそうだ。
感想や評判をチェックした。
「ゴーストインザシェル」ハリウッド実写版のあらすじ
「少佐」は、史上初の、その身体のほとんどがサイボーグ化された女性捜査官だ。脳以外はすべてが軍事用機械として作られている。彼女は、悲惨な衝突事故から救い出され、今の姿として蘇った。記憶はほとんど無い。
この世界では、犯罪は進化し、テロリストは人々の精神をハッキングしてのっとっていた。「少佐」は、戦闘用機能や、思うままに人の目から見えなくすることができる肌色のボディスーツなどを装備をまとい、この任務を次々と解決していく。
「少佐」は、クゼという名前の悪者を追いかけている。クゼは、「少佐」の所属する会社の取締役たちの意識にハッキングして、彼らに殺人行為をさせる。クゼが会社に対して警告した内容は、「少佐」の脳にわずかにのこる記憶をくすぐるものがあり、少佐は、自分の過去は、周囲の人間が自分に語り聞かせてきたものとは違うのではないかと思い始める。
クゼは、実は少佐よりも前に作られた、古いバージョンのサイボーグだった・・・。クゼと対面してから、少佐はすべてを疑いはじめる・・・。
そう、「少佐」は事故から救い出されたのではなく、身体を盗まれていたのだった。
そして自分の過去を取り戻し、「彼ら」を阻止し、また同じことを他の誰かにさせないように、何でもしようと誓う。
「ゴーストインザシェル」ハリウッド実写版の監督やキャスト
監督・・・ルバート・サンダース
出演
- 少佐・・・スカーレット・ヨハンソン
- バトー・・・ビルウ・アスベック
- 新巻・・・ビートたけし
- オウレイ博士・・・ジュリエット・ビノシュ
- クゼ・・・マイケル・カルメン・ビット
スカーレット・ヨハンソンは、もともと金髪ですが、本作では黒髪のエキゾチックな雰囲気で登場。迫力あるアクションを見せ付けてくれます。
そして、面白いところでは、ビートたけしや、フランスの名女優、ジュリエット・ビノシュも出演!
ビノシュ好きには見逃せない!(もう結構なおばあちゃんだと思うが・・)
「ゴーストインザシェル」ハリウッド実写版の上映時間や日本公開日
- 上映時間・・・107分
- 上映方式・・・2D/3D
- 配給会社・・・東和ピクチャーズ
- 日本公開日・・・2017年4月7日
- ジャンル・・・SF、アクション
「ゴーストインザシェル」ハリウッド実写版の感想や口コミをチェック!
オリジナル版にあった哲学がなくて残念!という評価
日本版の「攻殻機動隊」は、「メトロポリス」「ブレードランナー」「マトリックス」といった、ディストピア映画の一本として数えられるようなものだった。
けれど、今回のハリウッド版は、オリジナル版の特徴だった、人間と機械を巡る哲学的考察は取り入れず、その代わりに、CGIを多用した、B級のスプラッター流血アクションとなっている。
少佐の生きる世界は、香港と東京をごちゃ混ぜにしたような超未来的な都市だ。この世界の描写は、この映画の一番の見所で、見ごたえある。けれど、そういうことをいうのは、レストランを、内装がいいといって誉めるのに近いかもしれない。
ハリウッドが、重厚なアクションシーンを取り入れるために、深い哲学的思想を、ほとんど削除してしまったのは、残念なことだ。
クリスチャン・サイエンス・モニター誌 ピーター・ライナー氏 より
哲学的な要素あったぞ!という意見
スカーレット・ヨハンソンは、ビリッと痺れるほど素晴らしい演技で魅せてくれる。アクションの動きも完璧だし、「少佐」という名前しか与えられていないこの主人公に、真の感情的なコアを宿らせている。
目をみはるような、見事なアクションシーンが続いたあと、少佐は、自分の中に「ゴースト」のように残された人間の心が、機械仕掛けの身体や、それをつくったテクノロジーが押し付けてくる声とは、また違った声を語り始めるのに気づく。そして、私たち観客にも、「人間」であるとは何なのか、その問いを突き付ける。人間と機械、その境界を霍乱してしまうのだ。この映画は、アイデンティティというテーマに取り組んだ映画で、この忙しない世界の中で、考えるべき素材を提供してくれる。
デッドライン・ハリウッド・デイリー ピート・ハモンド氏 より
ダークな美学にあふれている、というレビュー
ヨハンソン演じる、サイボーグのヒロインを始めとして、実写版「ゴーストインザシェル」は、目を楽しませてくれる。芸者型の殺人ロボットや、ゴジラサイズの、ホログラム広告、そして、ほとんど裸体に見える戦闘スーツといい・・・この映画は、サイバーパンクのワンダーランドた。
けれど、この熱気あふれる攻殻の中には、そんなに「ゴースト」はいなかったかもしれない。
あなたの脳味噌をスイッチ・オフしちゃって、あまり細かいことを色々考えなければ、この映画を楽しむのは簡単だ。ダークな美しさが溢れている。原作の漫画から直接取ってきたような、目に双眼鏡に似た器具を埋め込む探偵など、色々面白い場面が見れる。
けれど、「ゴーストインザシェル」の問題はというと、私たちは、もう最近は、人間とは何かを自問自答するロボットの話に慣れきってしまっていることだ。
それから、「少佐」の、サイボーグ化される前の名前が「モトコ」(=日本人)の名前であるのも皮肉である。この映画は、アジアを舞台にしながら、ほとんどのメインの役者が白人ということで、色々批判されたりもしていたからだ。主役も、アジア人にすべきだという意見があったが、監督はヨハンソンを選んでいた。
ニューヨークポスト誌 サラ・スチュワート氏より 要約
「ゴースト イン ザ シェル」 一般観客の口コミを拾ってみた!
- 良くもわるくもない、アクション映画。けどエンディングは味気なかった。
- もし、君が「攻殻機動隊」シリーズの大ファンで、そのキャラクターや設定とか、もう大好き!って感じならこの映画には不満を覚えると思う。でも、独立した一本の映画としてみると、この映画は凄い面白い!
- アクションシーンはゴージャスだし!ひとつだけ、批判的になるとしたら結末かな。一見、オリジナル版と同じように見えるんだけど、少し違っていて、その少しの差が決定的になっている。伝えたいメッセージも違ってきている。で、オリジナル版のメッセージの方が全然良かった。でも予想していた以上に面白かった!
- 視覚的には楽しめるけど、やっぱりオリジナル版には及ばない。
まとめ
観客の60パーセント以上が、面白い!という評価。一方批評家のレビューでは、つまらないという感想が多かったです。
あまり深い、考えさせる要素というのを期待していくと、肩透かしなのかも。
そして、アニメシリーズや原作漫画の大ファンという人も、「やっぱ原作が一番だよなあ」と思ってしまうかも。
とはいえ、芸者型ロボットがスパイダーみたいに六本足になったり、香港なのか東京なのか、へんてこな街並みやら、スカーレット・ヨハンソンの、やたらと裸体に見える、ボディコンシャスな肌色戦闘服など、もろもろ見て楽しいことは多そうなので、観に行く価値はありそう。