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ハイ・ライズの口コミ・評判をチェック!摩訶不思議なタワーマンション映画っ。

When I was a kid my parents moved a lot, but I always found them.

東京オリンピックに向かって、選手村の跡地はまたもやタワーマンション?などの計画もあがっている昨今。一時期の流行は過ぎましたが、まだまだ現代的でお洒落なイメージがあるみたい。

「ハイ・ライズ」はそんな人類のタワマン・ドリームを描いた作品。プールあり、学校やスーパー、ジムあり、交流スペースあり・・・というマンションは、原作ではSFとして描かれていた。今や、相当程度現実化しているが。

どんなファンタスティックなマンションが登場するのだろうか・・・?

住みたくなる?感想・評判をチェックした。

「ハイ・ライズ」の予告編とあらすじ


映画『ハイ・ライズ』日本版オリジナル予告編

 

予告編が、マンション広告みたいに作られてるのが面白いw

前半だけ見れば、住みたくなるけどなあ。エステあり、屋上あり、「ここはユートピアです・・」との宣伝文句。「・・・決まりさえ守っていれば」

というのが気になるけれど・・・。

 

あらすじはこんな感じ。

ロバート・ラング医師は、ハイテクな超高層・高級マンションの新しい住人となった。

高層階に住む彼は、上流階級に位置づけられる。

上に行くほど、ハイソ、下に行くほど下流という分かりやすい建物なのだ。

ロバートは、ハイソな生活を送るようになり、マンションに住む奇妙な隣人たちと出会う。

シングル・マザーで、ボヘミアン的放浪生活を送るシャルロッテ、有名なドキュメンタリー作家のワイルダーと妊娠中のその妻ヘレン、それにこのマンションを設計した謎の建築家ロイヤル・・・。

独り身の生活を愛するラインにとっては、外界から切り離された、ここでの生活は天国みたいだった。

・・・だが、停電が頻発し、特にマンションの欠陥が(特に低層階で)露呈しはじめると、

マンションでは内紛が起こるようになり・・・・・・。続く。

 

「太陽の帝国」などで有名なSF作家J・Gバラードの小説が原作。(1975年発表)

 

「ハイ・ライズ」の監督やキャスト

  •  監督・・・ベン・ウィートリー
  • キャスト・・・ ロバート・ラング役=トム・ヒドルストン

            ロイヤル役=ジェレミー・アイアンズ

            シャーロット役=シエナ・ミラー

 

ちなみに、この映画はハリウッド映画でなく、実はイギリスで作られている。

 

上映時間や日本公開日

  • 上映時間・・・119分
  • 日本公開日・・・2016/8/6(土)
  • 配給会社・・・トランスフォーマー
  • 映倫・・・R15指定

「ハイ・ライズ」の口コミや感想をチェック!

賞賛意見

ウィートリー監督が、世界の中にもう一つの世界(タワマン)を描き出す力は見事

ハイライズはハリウッドのヒット作を凌ぐくらいよくデザインされている。観客はタワーマンションの中の世界に没頭させられる。ヒドルストンらの演じるキャラクターも素晴らしい。

RTÉ (Ireland) Harry Guerin
 

否定的意見

これはバラードの小説を映画化したものだが、やはり小説の方が優れている。
バラードは政治のことも書いていたが、人間心理に一番フォーカスを当てていた。彼は都会化が集団心理にもたらす影響を探求していた。
  それを再現するのは、役者にとって難しいだろう。バラードの描く人間は普通の感情や動機は持っていないから。今回の映画でも、俳優たちは、登場人物の行動 の裏にある心理を理解できていないようだった。バラードの原作はすごく繊細に書かれていて、大きいスクリーンで上映するとその微妙なディティールが失われ てしまう。それで、何を言いたいのだか分からない、イギリス型のよくある悲劇に終わってしまっている。
South China Morning Post Richard James Havis
 

面白い点も、つまらない点もあるという意見

もしこの映画の狙いが、孤立した生活は人々を狂気に駆り立てることを示すことなんだったとしたら、あんまりそれは成功してない。なぜって、マンションの住民みんなが、最初から頭がおかしい連中として描かれているからね
本作は「時計仕掛けのオレンジ」っぽいクレイジーなトーンからいきなりスタートして、「マッド・マックス」な状態でエンディングになるみたいになってる。
 中でも主人公のロバートは、信じられないような暴虐に出くわしても超然と落ち着いていて、変だ。
もし歴史が繰りかえされるとしたら、これかの何十年かは、困難な時代かもしれない。金持ちはますます金持ちに、貧乏人はますます貧乏になっていく。コンクリートと鉄でできたマンションは、我々がふだん当たり前のように思っている、社会構造の象徴だろう。
映像とサントラも、この崩れゆくタワマンをモチーフにした破滅的世界を盛り上げている。
It's Just Movies Ron Wilkinson
 
「ハイ・ライズ」は、とりとめもなく、色々詰め込まれているハチャメチャな映画だ。ハチャメチャさという点に関しては、面白く鑑賞できる。
マンションの最上階には設計者のロイヤルが住んでいて、馬に乗って散歩できるほど広大な屋上庭園まである。けれど、下の階の住民は、しょっちゅう起こる停電だのに悩まされている。
一番面白いのは、われらが主人公が、規範的な中流階級の生活を、めちゃくちゃな状況下でも守ろうとするところだ。
 ビルディング内で強盗がうろつきまわっているのに、ジムに体を鍛えに行こうとするし、食糧を求めて人々が争っているアナーキーな状況下でも、スーパーマーケットにペンキを買いに行ったりもする。 
 「ハイ・ライズ」は群集の反乱を野心的に描こうとしている。「ファイトクラブ」をちょっと思いだした。どっちも、混沌をもたらす革命を批判するよりも、肯定的にとらえているところが似てる。
Washington Free Beacon Sonny Bunch
 

まとめ

バラードの原作のファンにとっては、小説には及ばず・・つまらん。という意見がチラホラあった。小説とは別物と思ったほうがいいかも?

そして「ハチャメチャ」といわれたり「マッドマックス」や「時計仕掛けのオレンジ」などに比較されているところをみると、かなり「頭のいかれた連中」が出てくるようだ。

そんなわけで、クレイジーな人々を見たい時には面白いかと思う。

外界とは違う、リトル・ワールドとして描かれるタワー・マンションは、結構よく描き出されているようだ。

この映画の魅力的な登場人物の一人はズバリ「タワーマンション」それ自体だ!という意見もあった。

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