富樫義博「ハンター×ハンター」の最新刊(34巻)が出たので購入しました!
今回の見どころは、何といってもヒソカとクロロの対決!
そして後半では、
いよいよ暗黒大陸へと乗り出す王子たちと、クラピカ。
まず、ヒソカとクロロの対決は、もちろん肉弾戦なんだけど、それ以上に
パズルみたいな頭脳戦で、読んでて難しかった・・!
これ、算数とか数学の論理問題でも出てきそうな感じですだよーー。
そんなわけで、その場面を読むために知っておきたい前提を書いておくことにする。
クロロの念能力
クロロがヒソカとの対決で使う念能力は
- 神の左手悪魔の右手(ギャラリーフェイク)
- 人間の証明(オーダースタンプ)
- 転校生(コンバートハンズ)
- 番いの破壊者(サンアンドムーン)
の四つ。で、どれかを使っている最中はどれかを使えなくて、
ヒソカは、それを前提にして、クロロが次にどんな攻撃を仕掛けてくるのかを読んで動くことになる。
どれか使っているときは、どれかが使えない・・・というと、なんかパズルみたいな状態だ。
だんだん頭が混乱してくる。
ので、ここでそれぞれどんなものだったか解説しておこう!
神の左手悪魔の右手(ギャラリーフェイク)とは?
左手で触れたものの複製を、右手から出現させる能力。
今回はクロロが、円形闘技場のレフェリーを武器代わりに操って、
その死体を今度は複製して人形として操るという、なんとも非情な技を展開するのに使っている。
※ あ、ちなみにこの必殺技の元ネタは楳図かずおの映画「神の左手悪魔の右手」だと思われる。
人間の証明(オーダースタンプ)とは?
人形にスタンプを押すことで、それを自由に操る能力。
すでに魂の抜けた死骸であっても、人間は操れない。けれど、「神の左手悪魔の右手」でコピーした体だったら、「人形」とみなして操ることができる。
同時に数多くの人形を操作できるが、複雑な命令は出せない。
※これも、「人間の証明」という小説及び映画が名前の元。
転校生(コンバートハンズ)とは?
「右手で触れると相手がオレの姿になり
左手で触れるとオレが相手の姿になる」
「両手で触れれば一瞬にして姿が入れ替わる」
・・・ということで、
- 自分のコピー(影武者)を作る
- 他の人の姿になり、見分けがつかなくなる
という技です。
※大林信彦の映画「転校生」から名前取ってるな!この映画は、女子高生と男子高生の体が入れ替わっちゃう映画。元祖「君の名は」みたいな物語。
番いの破壊者(サンアンドムーン)とは?
左手でつける太陽の刻印と、右手でつける月の刻印が触れ合ったときに、爆発するという技。
こういう、盗んだ必殺技を使うには、クロロは、その技が書かれたページを開いていなければいけなかったのだけれど、今回は「栞」が登場!
たとえ本が閉じられていても、栞がそのページに挟んであれば、必殺技を使い続けることが出来るのだ。
これで、二つの特殊能力が同時に使えてしまう。
これで、ヒソカはクロロの次の攻撃を読もうと、
論理的推測をめぐらすんだが、これが超綿密!
こんな感じw↓
(クロロが仕掛けてくる)次の手として有力なのは・・・
⓵スタンプを解除せずに待機中の人形に新たな命令を出すか
②スタンプを解除して”神の左手悪魔の右手”で更にコピー人形を増やす・・・・
その後で
A スタンプを発動し新たな命令を出すか
B ”転校生”の左手で自分の姿を変えてもいい
⓵は…あり得る…!
ボクのダメージはまだ浅い・・・☘
⓵で残っていコピー人形は ボクの予想では 多ければ50体以上!!
クロロが確実に勝つために 同じ作戦を継続し
ボクの体力を削りに来る確率は高い!!
②はさらにあり得る!!
とまあ、こんな感じでさらにずっと、ヒソカの頭の中で推論が続けられます!
三番目の能力を使うには、いったん今使っている二つの能力のどれかを、解除しないと使えない。
というのが、クロロの制限になっていて、ヒソカは、クロロがどうやって、その技の発動と解除をして、もっとも効率よく攻撃してくるのかを常に読まなければいけなくなるのだった・・。
で、ここまで考えるか!ってほど、パズルみたいにぐるぐる考えるヒソカ。
ハイ、おいらは論理を追いきれず、途中で挫折したっ!
いいんだ、理屈が分からなくても楽しめれば!
理屈っぽいのに自信があるパズル大好き算数大好き少年は、ぜひ挑戦してみておくれ。
ハンターハンター34巻の見どころとあらすじ【ネタバレ有】
以上のように、まず頭脳戦。
また、二人の戦い方が非情なのが見もの。
二人とも、おおいに一般観客を巻き込みまくる。巻き込むどころか・・・勝手に操ってたくさんしなせとる・・・汗
まずレフェリーが「ファイト!」って最初の掛け声だした瞬間に、クロロに
携帯電話のアンテナを突き刺されて、これで意識をのっとられ、
ヒソカへと突撃する鉄砲玉にされるという・・・汗
確かにレフェリーー、「武器はなんでも使ってよい」とか言ってたけどな。
この「なんでも」に、まさか自分が入るとは思ってなかったろうよ。
そして、円形闘技場の観客が闘いに巻き込まれ、逃げ惑うという事態は、
富樫作品では「幽遊白書」以来おなじみの光景なのだが(;´・ω・)
今回は、クロロが観客の複製を大量に作り上げて、100人くらいの単位で
ヒソカに向かわせるわ、「番いの破壊者」で人間爆弾化して突撃させるわ・・・という、やりたい放題。
(といっても、この場合は観客本体じゃなくて、まだ
複製した偽物使ってるから、
まだ許される・・・のか??)
まあ、こんなわけでヒソカは多勢に無勢。
クロロと戦っているというよりかは、クロロの操る人形軍団と戦っている感じ。
ネタバレすると、クロロ敗北しまふ。
でもさー、なんとなく富樫作品においては、ピエロっぽい衣装着てるやつ、
敗北する確率高いと思うの、アタシだけ??
ヒソカも、もろに見かけピエロだし、負けるんじゃね?と予測した・・。
ヒソカは、クロロの策略にはまり、最後は闘技場の床に落下し、
ヒソカを破壊しようと詰めかける、操られた人間のコピー達が凄い勢いでそこにのしかかる。
さらに、クロロが仕掛けていた爆弾がさく裂して、床もろとも、吹き飛ばされてしまう。
だが、最後の瞬間、「どうせ死ぬなら・・・」と、ヒソカは何か仕掛けていたのであった。
・・・完璧にご臨終だったヒソカ。
マチのところに、ボロボロになったその体が運ばれてくる。爆風でゾンビのように損傷している。。。完全に息絶えている。
傷口を縫ってあげようとするマチだが、その時、
息絶えていたはずの、ヒソカのオーラが動き出す!
クロロに倒される最後の瞬間、
ヒソカは「死後も残る念」を信じて、自分の心臓と肺を強く握れ!
という念を発して息絶えた。
その最後の瞬間の強い念がヒソカの死骸に残留していて、
マチのところに運ばれてから、
ヒソカのオーラが動き出し、自分の肺と心臓を強く握りしめたのだった。
これが心臓マッサージみたいな効果を及ぼしたのか、いきなり復活して立ち上がるヒソカ。
傷ついた顔や首にも、みずからゴムで元の顔体にそっくりな外見を作り出すのだった・・・。
格闘漫画のキャラクターたちは不死身よのう。
だもんで、またどっかでストーリーに顔を出してくると思われ。
後半三分の一は、いよいよ暗黒大陸へ・・・
後半では、暗黒大陸へ向かう、クジラ型大型船に乗り込んだ
カキン王族たちと、その末の王子である赤ちゃんワブル王子と母ワイト、
それを守るクラピカ。
だけど、この大型密室でも、いきなり魑魅魍魎が現れる。
係員の一人が、トイレで体中の血を吸われた状態で見つかったのだ。
さらに、可愛いんだけど巨大なポケモンみたいなのが、壁からぬうーっと出てきたり、
龍や昆虫妖怪が歩き回ったりと、いきなり妖怪天国に・・・。
王位継承を奪い合おうとする王子や姫たちが、念力を駆使して争いあってるいるのでは??と推測するクラピカ。
この船の構造がまた面白くて、
1,2階は王や貴族の特等席。
3階以降、5回までが一般渡航者区域。
そして2階と三階の境目には、分厚い遮蔽壁があって、富裕層や王族たちと、
一般ピーポーが厳格に隔てられている。
二階からは壁を開けれても、三階からは開けれないという。
(あ、ちなみに一階が一番上で実際の位置では五階が一番した。船の底に近い)
34巻では、クラピカが、妖怪に取りつかれた護衛仲間の一人と立ち向かおうとする場面で終わっているんだが、
この仕掛けがある船体内の構造からして、ぜったい変なひと騒動あるに違いない香がプンプンする。。w
一番下の五階に、何かとんでもないものが潜んでたりとかしないのかな。。
ってとこで、34巻はこんな感じでした。次が楽しみー。