ウルヴァリン(一種の狼男)であるローガン。老いた彼がミュータントの少女と巡り合い、彼女を守りながら戦うという、なんとなく名作の「レオン」を思い出させるような構図の物語。
アクションはもちろん、ロードムービー風な旅感と、少女と初老の男という組み合わせになんともいえない味わいがありそうだ。
少女ローラの、獰猛な闘いっぷりも見もの。
見た人の感想・評判はどうなっているのか。面白い?つまらない?
チェックしてみた。
「ローガン」のあらすじ
近未来、人間により狩られて、ミュータントはほとんど全滅しかかっていた。X教授も、なんとアルツハイマーを患っていて、ウルヴァリンの再生能力も、次第に毒に侵されて消え去ろうとしていた。
ローガンは、スマホの画面を見るのに老眼鏡(ローガンだけに・・っていう洒落ではありません(´・ω・`)・・・すら使わなくてはいけない・・。
ローガンは、まだ自分がかつてのように数えきれないほどの敵を打ち負かす戦闘力を持ち続けたいと思いながらも、もうそんな力はないことを自覚し、絶え間ない戦いの場からは退いて、自分と何人かのミュータントを養う分だけ稼ぐ普通の生活を送ることが最善だと思うようになっていた。彼はリムジン運転手として働いている。
しかし、ある看護師に、10代前半の女の子(ローラ)をカナダの、伝説的な放浪ミュータントの一味のところまで送り届けてほしいと依頼された時から、ローガンは世間の片隅で引きこもった生活から連れ出されることになる。
看護師は殺害され、女の子ローラは、ミュータントだったことが分かる。
すぐに、ローガン達はドナルドに追われることになる。こいつは、機械仕掛けの手を持っている。ローガン達はノース・ダコタ州に向かって逃亡の旅に出ることになる。
少女ローラは、劇中でXメンの漫画を読み、ミュータントとしての能力を目覚めさせていく。
「ローガン」の監督やキャスト
監督・・・ジェームズ・マンゴールド
出演
- ローガン&ウルヴァリン役=ヒュー・ジャックマン
- チャールズ・エグゼビア&プロフェッサーX役=パトリック・スチュワート
- ドナルド・ピアース役=ボイド・ホルブルック
- キャリバン役=スティーブン・マーチャント
- ローラ役=ダフネ・キーン
- ドクター・ライス役=リチャードEグラント
「ローガン」の上映時間や日本公開日
- 上映時間・・・138分
- 日本公開日・・・2017年6月1日(木)
- ジャンル・・・アクション・SF
- 配給会社・・・20世紀フォックス映画
- 映倫区分・・・R15+
「ローガン」の感想や評判をチェック!
老いることや、アルツハイマーなどリアルなテーマに向き合っている
ヒュージャックマン主演の、三度めの、そして最後のウルヴァリンシリーズ。「ローガン」は、マーヴェルコミックが産み出した最も有名なキャラの一人、ウルヴァリンの魂の暗闇を旅する映画だ。ディズニーアニメが、簡単に消化できる子供向け映画を作っている一方で、20世紀フォックスは、、静かに、思想に満ちて、腹の底に感情的に訴えてくるような世界を作り出している。登場人物も、人間臭くて、リアルだ。
ロードムービーや漫画の手法を組み合わせながら、前代未聞のものが達成されている。扱われているのは、漫画的、現実にありそうもない出来事なのだが、人生においてリアルな問題・・・年を取っていくこと、復讐心、許し、他者への共感などが探求されている。
ローガンは老いていて、再生能力は落ち、傷を受ければそのダメージを引きずることになる。この映画は、栄光に満ちたスーパーヒーロー映画(主人公が、世界規模の陰謀やらエイリアン侵略と戦ったりするような)とは違う。自己犠牲や共感、人間性というものが、探求される物語なのだ。
ヒュー・ジャックマンは、今までで一番の演技をしているんではないかと思う。そして、X教授役のスチュワートも、アカデミー賞俳優にふさわしい演技を見せている。アルツハイマーは、今までも色んな役者が色んな仕方で演じてきたけれど、スチュワートの今回の演技は、アルツハイマ―にかかってしまった人の描写の決定版みたいなところがある。
シネマサイト誌 ウェスリー・ラヴェル氏 批評より
ヒュー・ジャックマンが渋い!という意見
「ローガン」は、ヒーローものというジャンルが、世界の終末が賭けられるようなスペクタクルというだけにとどまらないことを教えてくれる。
ジャックマンの演技は、クリント・イーストウッドを思わせる。彼の顔に刻まれた皺は、年老いたキャラクターにふさわしい。ヒュージャックマンは48歳だが、この役を演じるにあたって実年齢よりも10歳くらい上の雰囲気を醸し出している。
ちょっとメロドラマっぽく感傷的過ぎる場面もあった。
デトロイトニュース誌 アダム・グラハム氏 評価より
一般観客の意見をチェックした!
- 暴力的だけど、爽やかなスーパーヒーローもの。ヒュー・ジャックマンの演技は心に熱く響いてくる。これが、ウルヴァリンシリーズの最後の映画だと思うと悲しいけど。10点中9.3くらい。
- X-MEN映画の中で一番良かった!
- ウルヴァリンシリーズの最後を飾るのに完璧な映画。
- この映画を見た後、しばらく暗い後味があった。でも登場人物の人間的な部分おw描いているのはいいことだ。少女ローラを演じるダフネも、喋らず身振り手振りを使った演技が素晴らしかった。もう一回みるよ!
- ジャンルを越境している映画!ヒューマンドラマの側面もある「スーパーヒーロー」ものというよりは、「スーパーヒーローもの」の側面もあるヒューマンドラマになっている。
- エンディングはとってもエモーショナル、感動的で言葉が出なかった。
- とっても悲しくてやりきれない物語。アクションシーンもストーリーも良かったけどね。
- なんてダウナーな映画なんだ・・・普通のヒーローものとは一味違うね。
- 今やってる映画の中で一番ダークかも。子どもには見せない方がいいね。
- ついにこの映画見れたけど、ガッカリした。暴力と憎しみに満ち・・・それはもう現実世界で沢山。
- 正直本当凄い映画。
- 紋切型が多くて、死ぬほど退屈だった。
- 別にX-MENの熱心なファンでもない僕には、「まあまあ」ってとこの映画だった。ただエンディングがヘビー過ぎ・・・
- 暴力的すぎてもう見たくない。
- 突然、血生臭くて、ののしり言葉に満ちたシーンに移るのは、なんか変な感じがした。けれど映画としては、とてもいい作品。登場人物は心の琴線に触れてくるし、観客も、彼らに共感して見ることができると思う。全編通して、アクションシーンにもあふれている。
「ローガン」まとめ
ヒーローものとしては異色のようです。もちろん迫力あるアクションやバイオレンスもあり、少女ローラが魅せる超人的アクションシーンもあり・・・。
けれど人間が老いることや、少女との絆(ローラとローガンの遺伝子は近く、ほとんど親子のような関係らしい)、他者への共感や共苦といった、ヘビーなテーマも扱う映画とか。
最後が悲しいって・・・しかも、これはウルヴァリンシリーズ最後ということで、もしやローガンは最後に命を落としてしまうのか??
そんな点も気になってしまいます。