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【年代順】LUNA SEA初期の名作を中心に、おすすめの曲・動画をピックアップ!暗黒で切なくて、透明で…【唯一無二】

Punta Rasa: Sale la luna 2

 ふとした弾みで、超久しぶりにルナシーの曲を聴いたら、(眠気覚ましにしようとした)思いっきり目が覚めてしまい、何故か二十年振りくらいに、その楽曲にハマってしまっている…。

 中学生の時に、よくカセットテープ(まだカセットの時代!)で、実家で音量をコントロールしながら、ドキドキして聴いていたのを思い出す。

 ローティーンの頃は、あの暗黒と傷に、思春期のピリピリと痛む心を同調させて聞いていたものだったが、今はまた聴き方が違う。

 以前よりも楽器の音や声の質そのものを楽しめるようになっていて、しかもそれでもやっぱり名曲が多かった。

 私は決して熱狂的なファン”スレイブ”とかじゃないし、特に河村隆一が、やけにPOPに爽やかになってしまい、あの暗黒な雰囲気を失ってしまってからは、付いていけなくなって・・・(DESIREの歌詞とかも、気障で笑うしかないw)という感じで、あんまり聞いていなかったのだが、今回聴き直して、ああやっぱり自分の心にLUNA SEAって、まだ住んでるんだなあ、影響されてるなあと思い知ったのであった。

 で、せっかくなので聞いてなかった時期も含め、you tubeでdigってみたのであった。

結果、やっぱり初期の曲が好きに違いないのだが、割と近年のでも、チラっと名曲を見つけられた。

 (ていうか、全108曲もあった!!((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

まだ聞ききれません・・・)

 

 この際だから、この場所に、年代順に名曲を貼っていこうと思う。

 結構、メジャーな曲が多くなるかも。

 あと好みの偏りはあると思う。

 私は、わりとエレクトロニカとかダブ、フォークロアが好きだったり、激しい正統派ロックよりも、音の響きやエコーをまったり楽しむのが好きなのだ。特別にV系のファンというわけではなかったりする。

 なんで、このルナシー名曲リストも、多少、そういう傾向を反映しているかもしれない。

ではれっつごー!

 

SHADE 1991年


LUNA SEA SHADE LIVE 1991

メジャーデビュー前。

滅茶苦茶パンクっぽいというかデスメタル(?)ぽい曲。RYUICHI,髪が長い!!今の爽やかな隆一と比べると隔世の感あり。

かなりアングラなテイスト。曲はまだ荒削りな感じがあるけど、

初期がどれだけ尖っていたかが分かる貴重な映像・・・・。

タナトスは感じます。

 

デビュー直後インタビュー 1992年


LUNA SEA - Interview 1992 (黑服限定GIG)

LUNA SEA デビュー仕立ての初々しい姿が、コンパクトに詰まっている動画。デビュー前からチケットは発売即ソールドアウト、渋谷公会堂も満杯にしていたらしい。

 それにしても若いって美しいなあ。どのミュージシャンみてもそうだけれど、やっぱり二十歳そこそこのデビュー当時のパフォーマンスには、何かそれだけで切実で胸に迫るようなものがある。やっぱり二十歳前後が生物学的には、人はピークにあって、その輝きが一瞬のものだから、とうとく見えるのだろうか。

 

Believe 1992年


Luna~Sea - believe [PV]

 

ファーストシングル。

最初からやはりすべてが揃っている。逆光で三歳から始めたというヴァイオリンを弾くSUGIZOのシルエット。「切なすぎる、切なすぎる、想い伝えたら」など、この時から河村隆一の書く歌詞には、ドストレートにセンチメンタルな部分があったことも分かる。

 そして「こーどーくぅなよーるーにー」と第一フレーズから、綺麗な高い声の安定した伸び感が素晴らしい。

 リズムや化粧は、X JAPANの影響が色濃く感じられる気がする。

RYUICHIは、インディーズ時代の足首まであったという長い髪は、ばっさり切ってボブになっている。

 それにしても証明や衣装、エメラルドブルーの色彩の使い方など、アートワークと曲がとても完成度高くマッチしているのも、この頃からだ。

「孤独」とか「絶望」みたいなキーワードと、その中でも誰かを思う純粋な気持ち、とても儚いのに強く鋭い要素というのが強くある。

 しかし本当にRYUICHIの高く澄んだ声が弦楽器と絡み合っていく姿が美しい。

 それにしても、22歳頃。大学でたてぐらいの若者達がこんな壮大な世界観の音楽を作り上げてしまうのだから凄い。まあ、音楽家と漫画家は早咲なことが多いけど。

 

In my Dream(with Shiver) 1993年

 


LUNA SEA IN MY DREAM (WITH SHIVER) (中日字幕)

「汚れた天使の羽、飛ぶことさえ許されず

 疲れ果て見た夢に、明日はなかった」というサビ。

BELIEVEよりも、もっとダークサイドが強調されている。

ゴシック・ロマンな感じの雲の上を疾走していく感覚がたまらない。

暗いのだが、妙な解放感がある。

RYIICHIの衣装が、ちょっとナウシカっぽいというかフォークロアな感じで面白い。SUGIZOが、腿の部分だけ素肌が出ているエナメルのパンツを履いているのだが、腿がピチピチしていてまぶしいw

 メンバーも22歳くらいで細くて中性的なルックスがまた味わい深い。

 当時のが見つからなかったので、映像は最近のです。

ROSIER 1994年


Luna Sea -- Rosier

 言わずとしれた名曲。これで大ブレイクしたんじゃなかったっけ??私も、これをテレビで一聴きして、どハマりしたクチである・・。

 この疾走感と、サビの「ゆれて揺れて♪」からの、本当に感情の昂りを写し取るような調子は凄い。

 なんというか、ちゃんとグルーブ感の凄いロックでありながら、ゴシックっぽい死への傾倒と、耽美な美しさが深いレベルで絡まりあっている。J原曲らしく、中盤の英語のナレーションもJによるものらしい。(スランプ状態の時の心境を書いたらしい・・・)英語上手いなあ!帰国子女なのか?

 ちなみに、英語ナレーションの歌詞は以下らしい。日本語訳を試しにつけてみたw

By the time I knew, 気が付いたら
I was born     この世に生れ落ちていた
Reason or quest   その理由も何をすべきかも
not being told    告げられないままに
What do I do,    何をしたらいいのだろうか
What should     どういうふうに
I take words     この言葉をとらえたらいいのか
“God Only Knows”  「神のみぞ知る」という言葉を。
won't work for me  俺には意味をなさない言葉だ。
Nothing starts    何も始まらない
Nothing ends in this city  何も終わらない この街では
Exists only sever      ただここには過酷な
lonesome and cruel reality  孤独と残酷な現実があるだけだ
But still           それでも
I search for light    俺は光を探し続ける
I am the trigger,    俺は引き金だ
I choose my final way  最後に道を選ぶのは俺
Whether I bloom or fall,  花咲くか散るかは
is up to me        俺にかかっている
I am the trigger.     アイアム ザ トリガー

 RYUICHIの本によると、多分この歌詞の着想は、両親が離婚した時に、ちょうど居間だかに活けてあった薔薇の花が散ってしまった光景。何か大切なものが壊れる風景(美もそこにある)にあるようだ。

 こういう子供時代の感情がどの程度影響しているか分からないが、それがこんなにかっこいい曲に昇華するんだから凄いものがある。

 RYUICHIには、何か得たいの知れないダークなものというか、何かやっぱり非常に独特な心的経験を感じさせるものがある。

 本当かどうか知らないが、中学時代から自分で自分の腕に入れ墨を彫っていたというエピソードとか、やはり何かただならない・・・(まあ、そういう子っていた気もするが自傷はともかく、刺青まで自分で・・・というのは珍しいような)

 この辺りまでは、歌い方も割とさっぱりした癖のない歌い方でくどさがないように思う。(今の歌い方が好きなファンの皆さま、すみません!)

 メンバーの色んな葛藤や思いが混じり合って、素敵な曲へと変化したのだなあ。

 

True Blue 1994年


Luna Sea - True Blue [PV]

 

オリコン初登場1位。そして同1994年アルバム「MOTHER」も出ているので、この時期の名作が怒涛のように生み出されていく様子には、目を瞠るものがある。

 「満たされない 孤独の中 作りかけたパズルを抱いて 窓の外のうつろな夜・・・」など、これも孤独を題材にした曲。

 これだけ、孤独感というものを見事に表現した楽曲っていうのは、なかなか稀なんじゃないだろうか。

 特に末尾は、「誰もいない部屋、君のいない部屋、僕が消えていく・・・」と、ノイズが非常に多く入り込み、声がかすみ、粒子状になったノイズの中に消えていく・・・といった描写になっているのだが、これも精神がいっちゃってる時(SUGIZO談)の表現として、とても効果的。

 こういう、音の手触りを、ばしばし利用していくところが好き。音楽っていうだけでなく、一つ一つの音がちゃんと際立っていて、音響としても聴きごたえがあるのがいい。

 

FACE TO FACE 1994年


LUNA SEA- FACE TO FACE [God Bless You - One Night Dejavu]

  重低音が鳴り響く、ちょっと珍しい曲調。キイも低め。

それだけ、暗闇の宇宙の中に投げ出されるような幻想的な雰囲気が味わえる。

「もう一度、時間を戻して、二人きり、宇宙の中で・・・」

とか「星を飛び越え、時を飛び越え、KIssing in the Cosmos」

とかの歌詞も、時間や空間が歪んでいくような壮大な宇宙を思わせる。

ラヴクラフトも愛読していたというRYUICHIならではの歌詞かもしれない。

 

IN FUTURE 1994年


Luna Sea - In Future Arabic Sub

 

 パンクっぽい激しい音がひたすら格好いい一曲。一番最初に何か叫んでるのは、確かに「いけてない」に聞こえるのだがw 本当は何だったか。

↑(Irritated night!)だった。(心トゲトゲする夜みたいな感じ・・?)

歌詞も

「コノ胸ノ高鳴リガ覚メテシマワヌ様ニ 真夜中ノ幻ニ埋モレタ声ガ張リ裂ケルマデ」

など、全篇カタカナと猟奇的な雰囲気をたたえている。

息の音が入るのも素敵。

観客は、この曲ではめちゃめちゃヘドバンしてそうw

 

IN SILENCE 1996年


Luna Sea - IN SILENCE

 紛うことなき傑作!

今の自分的には、この曲が一番好きかもしれない。

まず冒頭の弦楽器の音からもう、違う世界に連れていかれる。

波が打ち寄せて、引いていき、巻き上がり、また沈む、またうねってせりあがってくるような、大きな、人間を超えた自然のエレメントの動作を完璧に描写している気がする。

 INORANがアコースティックギター使っているのもいい。

「真っ白な羽根が空浮かんでた 何かを告げるように

刹那の風が心嗤った 逆巻く時代だから今は」

「目をこらしても答えなどない 空が海を抱いてたあの日

IN SILENCE それは 果てしなく・・・」

など、自然や時の無限を前にして、死すべき存在である我々が感じる無力感と同時に、そこに溶け込んでいく快感をも十分にあらわしている気がする。

深い恋をしている時の、瞬間が永遠になっている時のような陶酔感を完璧に掴んでいる気がする。

 本当、これを聴いていると違う世界に連れていかれる。

激しい、とがった曲でもなく、かといってラブソングというわけでもない、この光と闇の中間地点にあるエターナルな音・・・。

 (ちなみに、1995年にはDESIREも出ているのだが、流石にここら辺から、歌詞が直球になり過ぎて、付いていけなくなった・・・

”激しく熱く抱きしめさせて たとえ心壊れても、たとえ君を壊しても”とか、おいおい、流石に壊しちゃダメだろ・・・とかいろいろ突っ込みたくなってしまうw)

 

Gravity 2000年


[MNB] LUNA SEA - gravity (Live) [THAI SUB]

 というわけで、私は90年代後半からほとんど新曲は追っていなかったので、いきなり飛ぶ。2000年。

 今回初めて聞いたのだが、これも本当に傑作で真骨頂。解散直前にリリースされた曲らしい。

 まず、ドラムのリズムがいい。ちょっとクラブ系サウンドのようなスタイリッシュさがある。弦楽器のノイズっぽいリズムや、アルペジオ(??)っぽい引き方とかも、どことなくロックというよりはエレクトロニカみたいな雰囲気がある。

 とても穏やかな曲なのだけれど、不思議な切なさと悲しさ、それに甘さがある。

「 このまま 目を閉じて 切なくて ずっと

 このまま 君だけは 消えないで ずっと

 このまま 切り裂いて 抱きしめて ずっと」

 RYUICHIの声も、本当にコンディションが良くて、これだけ美しい声の持ち主も少ないなあと思わせる。

 震えというか波長が、非常に心地よい。こればかりは天に恵まれた声としか思えない。

 

番外編:LUNASEAが演奏するhideの「ピンクスパイダー」


ピンクスパイダー/LUNA SEA

 

 hideが亡くなった後に、コンサートでカバーしている。RYUICHIの声とあうのかなあ?と思ったが、完全に自分のものにしているのは凄い。

 かっこいい。

 hideは、ルナシーがデビュー前から、ルナシーのライブに通っては「いいよ」とYOSHIKIなどに報告していたらしい。そして、エクスタシーレコードから、ルナシーはCDを出せることになった・・。と、とても関係は深いお兄さんのような存在だったようだ。

 

LUNA SEA 名曲紹介まとめ

 なんかほとんど、個人的ラブレターみたいになってしまった紹介だった・・・。しかし100曲超えしてるとは・・。これからまたしばらく聴くので、よさげな曲を拾ったら、また紹介するかもしれません。

 近年のは、メロディーラインは綺麗だったりするんだけど、河村隆一の爽やかすぎる歌詞が、ちょっと私には演歌とかメロドラマっぽく、大げさすぎるよーに聞こえてしまうため、こういうチョイスになりました。

(好きな人スミマセン・・いや、歌唱力は凄いと思うし、声は美しいんだけど。。)

 しかしやはり、RYUICHIの闇から光への転身もすさまじいものがある・・・やっぱり特殊な人だなあと思う・・。初期の激しさを見ていると、確かにあのまま行っても消尽して、尾崎豊やジミヘン、ジョップリンみたく、ロケンローラー27歳で死亡説みたいなことになってしまっていたかもしれないから、まあ良かったのかもしれないが・・?

 そしてSUGIZOが最近は、坂本龍一らと一緒に、反原発などのアピールをしていることも知って、ルナシー好きでよかったなあ、と思った。やっぱり社会とつながってこそロック・スピリットじゃないかとも思ったり。

 そして、ルナシーは意外と、エレクトロニカ系にも近いんじゃないか??と思った。音作りが。普通のロックバンドよりも、かなり、音の響きや音質、音そのものにこだわりがあると思う。DJ KRUSHとかも、参加してる曲もあるんだよね。

 それにしても、彼らがメジャーデビューして、爆発的なすさまじい勢いで名曲を作っていた時期に、ちょうどローティーンだった私には、やっぱりこんなのインパクトあって当然だなあ、と改めて思ったのだった。

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