映画版。妻夫木聡と水原希子という二大スターが繰り広げる、サブカルどたばたラブコメディーってことで、面白そうかな~と見に行ったのだが・・・予想以上に・・・××だった・・・!
今日なんて、小学生の男の子つれたお母さんも見に来てたんだけど(民生のファン?)見終わったあと・・・っていうか途中から「あちゃあ失敗した」と思ったのではないだろうか・・・。
というのは、ポスターやチラシからはPOPで爽やかな雰囲気が伝わってくるのだが、なんというか予想以上に過激・・・というかアダルティというか・・・水原希子サービスし過ぎだろう・・・というか、監督趣味に走りすぎだろ!!って感じだった・・・。
監督は水原希子の「エロかわ」なところを前面に押し出したかったようなのだが、というか・・前面に出し過ぎ!露骨!
R13指定したい・・・って感じでした。
ともあれ、感想を書きたいと思います。
「奥田民生になりたいボーイ」登場人物
- コーロキ・ユウジ(妻夫木聡)
小学生でMステに普段着で出演していた奥田民生を見てからというもの、飾らないでマイペースなのにキメるとこはキメてる民生にドはまりしてしまい、いつも民生を自分の理想像として心に持っている。
民生の記事を読むために音楽雑誌を買い始め、やがて雑誌の編集に興味を持って、現在は出版社の編集者になっている。33歳。勤続10年。
- 天海あかり(水原希子)
ファッションブランドP&G(だっけ??うろ覚え)のプレス。男を振り回す魔性の女。男性を褒めるのがうまく、超美人でスタイル抜群。気まぐれで、地雷が謎。急に怒り出したかと思うと、また懐いてくるという、このバランスに男はメロメロに。
- 吉住(新井浩文)
コーロキの会社の先輩。コーロキに「あかりちゃん可愛いよねープレスの中でも抜群。あ、でもコーロキ君ならいけるんじゃん?」と言っておきつつ、実はあかりと付き合っていた。あかりがコーロキと付き合うようになってから、ショックで会社に来なくなってしまう。
- 編集長の木下(松尾スズキ)
コーロキの配属されているお洒落なライフスタイル雑誌「male」の編集長。コーロキが尊敬するよき、おじさん。面倒見が良い。
しかし実は「おれはもう恋愛とかいいよ」と言いながら、この編集長もあかりと付き合っていたのだった・・・。
- 美上ゆう(安藤サクラ)
売れっ子エッセイストだが、超変わり者。大勢のネコと一緒に暮らしていて、なかなか締め切りを守ってくれない。猫に何か問題が起きると発狂する。
ちなみに安藤サクラは俳優である奥田瑛二の娘らしい!(似てない・・)
この他にも、あかりの会社の社長として天海祐希、社長と腐れ縁のライターとして、リリー・フランキーが登場して個性を見せつけてくれる。
「奥田民生になりたいボーイ」公開日と上映時間など
- 公開日・・・2017年9月16日(土)
- 上映時間・・・100分
- 配給・・・東宝
- ジャンル・・・ラブコメ
「奥田民生になりたいボーイ」あらすじ
奥田民生にずっと憧れてきたコーロキは、いま雑誌の編集者。洒落乙なライフスタイルマガジン「male」の編集部に異動になったばかりの33歳だ。取材で言ったファッションブランドP&G(?)の美人プレス、あかりに、一目でぞっこんになってしまい、飲みに行く。
「彼氏がDVで・・・暴力はふるわれないんだけど、すぐに浮気してたんじゃないか??とか疑われる・・」というあかりに、「そんなっ!僕なら、あかりさんを、そんな目にはあわせない!!」と、そのまま告白するコーロキ。
高嶺の花っぽいのに、あっさりとオッケーしてくれちゃうあかり。大はしゃぎのコーロキ・・・。
だが、その有頂天も長くは続かなかった・・・・。コーロキがあかりと付き合い始めたことを知った先輩が突如席を立ち、誰かに向かって「ふざけんじゃねえ!なんだそのやり方は!!」とぶちギレ電話をかけ始める・・・。なんと、吉住は以前あかりと付き合っていて・・・というか最近話題になっていたDVの彼氏とは吉住だったっぽい。
そのショックで吉住は会社に来なくなってしまい、コーロキは仕事を引き継ぐ。
だがそんな矢先、突然あかりと連絡が付かなくなる。LINEにまったく答えないのだ。眠れずに、「もしや吉住さんとヨリを戻しているんじゃ??」と煩悶するコーロキ。
あかりは、ただスマホを会社に忘れていただけだった。
一日連絡が付かなかっただけなのに激高するコーロキに、あかりは怒る。平謝りするコーロキ・・・。
だが、コーロキはこうしてすでに、あかりの手の上で転がされ、狂わされているのだった・・・。
早く原稿をあげて、あかりとの京都旅行に行くため、エッセイストのネコ探しを深夜まで手伝って、結局新幹線を逃して始発で行こうとするも来なくていいといわれるなど、散々奮闘するコーロキ。
するうちに、あかりは実は吉住だけでなく編集長とも付き合っていたことが分かって・・・。この四人が対峙する時、事件が勃発してしまう・・・!
「奥田民生になりたいボーイ」を見た感想を口コミ!
ちょっとエロが過ぎる!
第一に言っておかなければいけないのがこのこと!!お父さん、お母さんたちは、いくら奥田民生が好きだからって、妻夫木が好きだからって、小さい子を一緒に連れていってはいけない!たぶん、子供が知ってはいけないことが色々と放映されてしまうっ。
正直、ちょっとキスシーンがあまりに多すぎてビックリした。あかりが下着姿になるシーンも割とあるし、100回くらいキスしてんじゃないかってくらい多い!
しかも、軽いキスじゃなくて、けっこう濃厚なやつ。
インタビューによると、大根仁監督はオンナノコ好きでエロイから気を付けろ!と水原希子は注意されていたらしい。
いや~、ほんっと、作り手の「オンナノコ好き」感が、バッシバシ伝わってくる!!
監督権限を発揮して、水原にサービスさせ過ぎだろ!と思って、正直引いたわ。
水原希子は体当たりで、色々さーびすしてて、凄いなあと思ったけど。
でもね、松尾スズキの耳を舐めるシーンとかもあって・・・。何やら、色っぽい声もよく出してたし・・・。
ウーン・・・そこまで露骨なことしなくても水原の可愛さは、他にうまく伝える方法があったんじゃないの??と思ってしまった。
たぶんこの点、女性の観客は引いちゃう人も多いような気がする。
大根仁って「打ち上げ花火、上から下から~」の脚本も担当していたが、そこにも、この女性にサービスさせ過ぎ傾向は出ていたかもなあ。
妻夫木聡史上、一番かっこわるい役??
そして、イケメン俳優の妻夫木ですが、この映画では、女性に翻弄される、おバカな男っぷりをいかんなく見事に演じている。かっこいいはずなのに、超三枚目に見えてくるとこが凄い。
一番多い表情は「だはあ~やっちゃったあ~~!」とがっくりして、眉を八の字にし、うなだれる顔。女の子に夢中になって、完全におばかになる男子の様子をよく描いている。こんなに格好悪い妻夫木聡を観れるのは、ある意味ファンには貴重かもしれない・・・?
本当に、好きな娘の前では男の言動って上滑りするよな~、あるある~、と再認識した。普段あまり言わないような、寒いギャグやダジャレを言っていたりとか、脈がなさそうなのに、つんつんされるとそれだけ余計に気になっちゃって突進したりとか・・
ほんと男ってバカだよなーと思った。
(もちろん女性も、好きな人の前ではピエロになってしまうケースは多い)
天海あかりに学ぶ魔性の女の手口は??
この映画の場合は、まず抜群のスタイルと顔が大前提になっているのは勿論だろうけれど、男って「振り回されたい願望」があるんだなー。
オンナにもそういう願望持ってる人いるけど、特に男に多い気がする。
私には、さっぱり理解できない・・・。
「ワガママな子が好き!僕を振り回して!」って男の子けっこういる。
あかりはまず
- 褒めるのはうまい。
- すぐに手を握る。
そして上級テクなのは、
- よく分からないところでキレる
例えば、あかりは、有機野菜とかが好きっぽく、産地や肥料にこだわりを持った野菜を高くても買う。なんだけど、コーロキは「どこのでも美味しいじゃん」というスタンス。「ほら、地面に這いつくばって育てて・・」と言いかけると、なぜだか、あかりは「なにそれ!超失礼!」となぜかぶちキレて「もう帰る」とお店を出てしまう。
がっくりするコーロキ。
だが、その夜には「さっきは言い過ぎてごめん。今日泊まっていい?♥」と、またすり寄ってくる。
このジェットコースター感が男にはたまらんようだ。
パリピの恋の空騒ぎ映画・・・奥田民生とは程遠い。
華やかな業界が描かれている。ファッション雑誌の編集者、モデル撮影、セレブリティ集めたオープニングパーティなどなど・・・
なんていうか「俺たち流行の最先端にいます、むしろ流行作ってます!」じゃないけど、そして会社の人たちもお洒落だったりオフィスもお洒落だったり・・・フランスやらアメリカに取材に渡ったり・・・・。
ともかく、マスコミ業界の、うさんくさーいお洒落感が、ビシビシ出ていた・・・。
ネコ好きエッセイストとかも、高円寺界隈とかにああいう人いそうだし、リリー・フランキー演じる、「おれはストリートのこと分かってたんだよ!センスあればこの業界生きてけるの!」みたいな、暴走フリーライターとかも、ほんと現実にいそう・・・。
ああいう、サブカルとかカルチャーに没頭してる人々に、やや食傷気味な私には、なんだか、空っぽ業界の人たちが、空っぽな恋して無駄に騒いでる空しい姿に見えなくもなかった。コーロキがあかりを好きになる理由もいまいち分からないし、あかりの人物造形もちゃんと出来ていないから、このままだと本当に、コーロキは単にあかりのルックス、見てくれだけに飛びついて夢中になったとしか見えない。
超表面的。
もっと、あかりの内面性なり、典型的「魔性の女」以外にも、もっと個人としてのあかりの考えや特徴を知りたかった。
・・・辛辣に言ってしまえば、マスコミ業界やら、広告業界のうざさが滲み出していた。
後、最後には何年か後のコーロキが登場し、なんとなーく、「あの頃の俺は若かった・・・でも、あかりは俺の手に負えるオンナじゃないよな、でもあいつのおかげで、相手の好みにあわせて人を喜ばせるという技術を習ったんだ。奥田民生にはなれなかったけど、民生とは違う方法で俺も悠々自適に生きてるだぜ!」
みたいな雰囲気が醸し出される。
なんかこれも、すごい業界人の自己満って感じがしてしまった。なんか表面的なんだよねー。もうちょっと深いこと考えて生きれないの?このご時世で・・・って思ってしまう。やはり奥田民生の真逆な感じがする。
このご時世、相変わらずの空騒ぎを見せられてもなーーという感じ。いやまあ、そういう映画なんだから仕方ないけれど、それはそれで、もうちょっと突き抜けたお洒落感が欲しかった。
確かに、あかりは毎回登場のたびに違う服着て、それはとっても可愛い服でお洒落ではあるんだけど、方向性は「男受けしそうなファッション」の中にある感じで、もっと、バラエティが欲しかった。パンクファッションとか、ゴスロリとか、スーツとか、折角きせかえ人形遊びするんだったら、それくらいやってほしかった。
水原希子の綺麗な身体は、本当にうまく撮れているのでその点は評価するんだけど・・・。ともかく監督?なのか作り手側の水原希子へのラブラブ感が出過ぎていて、趣味のPVみたいに見えちゃう。
それが逆に、水原希子ちゃんの個性をころしてしまっているのではないか?と思えてしまった。何か勿体ない気がした。
サブカル好き、民生好き、妻夫木聡や水原希子のファンなら見てもいいと思う。あ、でも民生の曲はふんだんに流れるけど、本人は登場しないのだ。
というわけで、辛口な感想になってしまったぜ!御免!以上!