予告編を見るだけでも、ツボに入る人は涙しそうになる「ワンダー君は太陽」。人と違う容姿を持って生まれてしまった少年が差別やイジメに負けず、まわりの人の心を変えていく「ワンダー」な物語です。
クヨクヨしている時にみたら、勇気が貰えそう・・!
さて観た人の感想や評判はどうでしょうか。やはりボロ泣き??・・・チェックしてみましょうー!
「ワンダー 君は太陽」の予告編とあらすじ
オギ―は、先天性疾患によって、顔の骨が十分に成長しない先天性疾患を持って生れてきた。(トリーチャーズコリンズ症候群がモデルになっている)
彼は今までに30回近い手術を受けてきた。オギ―のお母さんも、オギ―のために、自分の大学での研究を中途でストップしてしまっていた。
オギ―は容姿のこともあって、小学校の五年生までずっと自宅学習していたのだが、今度から普通の小学校の五年生に通うという大きな挑戦をすることになる。
彼は皆からジロジロ見られることや避けられることを予期してはいるし、それにともなって孤独を味わうことも予測している。でも予測していても、それはつらいことだ。
小学校のブラウン先生も、色々助けてくれる。それでもやはり初日はうまくいかない。
オギ―が最初の友達、ジャックを作ってから状況は変わりはじめた。彼は、いじめっ子ジュリアンから仲間外れにされることを恐れず、オギ―と仲良くなる。
一方、オギ―の姉ヴィアも、両親がオギ―にかかりきりで、なかなか自分には構ってもらえていないことで淋しい思いをしている部分もあった。
「ワンダー 君は太陽」の監督やキャスト
- 監督
スティーブン・チョボウスキー
大ヒットした実写版「美女と野獣」の脚本を書いていたチョボウスキー。今回は監督と脚本両方つとめてます。
- 出演
イザベル・・・ジュリア・ロバーツ
大きい口がチャーミングなジュリア。アラフィフですが、いまだ美しいのが凄い!
オギー・・・ジェイコブ・トレンブレイ
カナダ出身のオギ―君は五年間部屋から外に出ず暮らした少年を「ルーム」で演じ、天才子役として注目されています。
ネート・・・オーウェン・ウィルソン
トゥシュマン先生・・・マンディ・パティンキン
ブラウン先生・・・ダビード・ディグス
「ワンダー 君は太陽」の上映時間や日本公開日
- 上映時間・・・113分
- 日本公開日・・・2018年6月15日
- 配給会社・・・キノフィルムズ
- ジャンル・・・ヒューマンドラマ、ファミリー
「ワンダー 君は太陽」の評価やレビューをチェック!
オギ―の心があまり描かれていなくて不満という評価
この映画は本が元になっているが、原作本にしても映画にしても、多くの教育者や親子の心を共鳴させ、人と異なる容姿を持つことにたいしての気付きを呼び起こしてきた。
けれどこの物語はオギ―のことや容姿のことそれだけを語るものでもない。幾つかの登場人物の視点から語られるので、ざっくりいうとこの映画は、誰しも、人と違うところを持っているということや、人と人との絆についての物語になっている。
間違いなく、出来のいい映画には違いない。
・・・だけれど、オギ―みたいに人と違う見た目を持って生きていくことの、経済的、感情的、医学的、心理学的なリアリティーについては、あまり語られていない。なので、オギ―のような子供たちの体験について、うまく描けていないところがある。
この映画はいくつかの章に分かれていて、それぞれが違う人物の視点から語られる。最初の章はオギ―の視点から語られる。容姿の他には、普通の少年と変わることなく、スターウォーズや宇宙について学ぶことが好きだ。
彼は他の子どもたちからイジメられないために、自分のキャラや自虐的な冗談を使うことを学ぶ。
私自身も、オギ―のように、何十回もの手術を必要とする顔で生まれたのだが、映画も本も、それに伴う経済的なリアリティーについては無視しているし、オギ―の一家が裕福だという設定に驚いた。困難を切り抜けていく家族の物語としては、見過ごせない側面だからだ。私の両親は、医療費を稼ぐために、二人とも共働きで働かないといけなくて、自宅学習なんて選べる環境ではなかった。
それからオギ―の容姿も、実際のトリーチャーズコリン症候群の子どもたちに比べて、全然普通に近い顔で描かれている。
オギ―の姉ヴィアが主人公の章では、彼女の内面が色々語られる。オギ―がいつも家族の中心に「太陽みたいに」注目を集める存在で自分はあまり気にされないことや、親友ミランダとの友情、クラスメイトへの恋、それに学校でのお芝居のオーディションを受ける決心・・・
一方、オギ―自身は、家族やまわりの人物をつなぐ役割で描かれているだけで、彼自身の心の中についても、もっと色々と語って欲しかったし、オギ―が周りに対して、怒ったりせず優しい態度を貫くのにも違和感があった。
アリエル・ヘンリー氏レビューより
'Wonder' Is a 'Feel-Good' Movie That Needed More Realism - The Atlantic
子供に見せる価値はあるけれど、暗い部分が隠されている、という評価
この映画は、すべての年代が見れるものにしようとして作られていて、暗い部分を隠している傾向があった。小学校高学年でのいじめが、被害者の毎日をどんなに悲惨なものにするかなど・・。
とはいうものの、この映画を子どもたちに見せることには価値があると思う。そのメッセージは心に響いてくるものになっている。10歳の子どもは、この映画を大人とは違った視点から見るだろう。いじめられている子は、オギ―の困難な状況や、彼がどうやってそれを切り抜けていくかを目にすることで、慰められるかもしれない。
そしていじめの加害者である子どもたちも、自分の行動を立ち止まって振り返るかもしれない。
「ワンダー君は太陽」は観客に、重すぎない、暖かく、活き活きした経験をさせるように作られている。登場人物の間で衝突が起きることがあっても、それは激しすぎたり、あまりに心をかきむしるようなものにはならない。ちょっと手加減し過ぎなところはある。
ジェームス・ブラディネリ氏レビューより
Wonder | Reelviews Movie Reviews
「ワンダー 君は太陽」一般観客の口コミをチェック!
- なんか、ありきたりな感動ものかと思ったんだけど、違った!ストーリーは新鮮な方法で語られるし、演技は素晴らしい!
- 最初のシーンから泣いた!そして、人の間違いを正すことと、人に優しくすることのどちらを選ぶかといえば、優しくする方を選ぼうというメッセージがある。
- お涙頂戴なところも多かった気がするが、飽きずにずっと見ていられる。
- 人生は素晴らしいもので、それを最大限味わおうというメッセージに溢れていた。
- どの年代の人にも、心温まる映画になっている。
- 演技がいいし、ストーリーも素晴らしい。ただ、姉ヴィアが主人公のサイドストーリーはちょっと退屈だった。オギ―の話をもっとしてほしかった。
- 型にはまったシンプルな映画。でも面白い。
- 他者を受け入れることについての映画。こういう映画をもっとハリウッドに作ってほしい。
- 誰でも学ぶことのあるいい映画。
「ワンダー 君は太陽」の見どころまとめ
「ワンダー~」は、全篇が優しく静かな、心温まるタッチで描かれていて、子供から大人まで見れる映画になっているようです。
ただそれだけに、いじめられたり仲間外れにされることの深刻さについては、掘り下げが少なかったり、家族が理想的に描かれ過ぎているという意見もありました。
ストーリーは、オギ―だけでなく、姉ヴィアの視点からも語られることで、新鮮なものになっている反面、オギ―の物語がもっと見たかった!という意見もあります。
いずれにしても、良いところは、子役から大人まで演技が素晴らしいということと、まだ10歳なのに、皮肉をまじえたユーモアを持っていて、人が自分をどう見るかまで客観的に把握しているオギ―が、あくまで人には優しくして、道を切り開いていく姿が感動的だということです。
それにしても、人を責めるのではなく、優しさを見せることで周りを変えていく、というのは凄いですね・・。強い心を持っていないとできないことです。見習いたい・・・。