ちょい虹:映画情報、読書感想ブログ

キャッチコピーや映画、書評などを中心としたブログです!

ドゥルーズ&ガタリ『千のプラトー』を分かりやすく読解!レジュメ:リゾームとは?一章と二章

Tardes de invierno

 

ドゥルーズとガタリ「千のプラトー」の読解に取り組んでいます。なるべく分かりやすい、読み解きができることを目指してます。

読者仲間の意見として参照してください。哲学プロバーではありませんが、一応、人文学の博士号保持者です。

本は、『千のプラトー』河出書房新社、1994年を参照しています。

  • 第一章:リゾーム
    • ウイルス
    • 地図
    • アメリカとオランダ
  • 第二章:狼はただ一匹か数匹か?
    • 狼であることは群れであること
    • 群れ、多様体、粒子としての無意識
    • カネッティの「群衆」と「群れ」
    • 余談:オイディプスコンプレックスについて
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第五の季節/NKジェミシンの感想 傑作!めさ面白い。

A dream for Dune (Un rêve pour Dune)

これはかなり~の傑作!
日本であまり話題になってないのが不思議。

SF風味だけど、ファンタジーといってよい。
地震を起こしたり鎮静したりできる特殊能力を持つ「オロジェン」達は、その能力ゆえに差別され、虐げられてきた。

主人公は、そんなオロジェンの女性。
定期的に地下のマグマ活動によるカタストロフィが起こる世界(どこかの国に似てるなあ。。)で、今また「季節」と呼ばれる地殻変動が起きている。
その中、息子を殺して行方不明になった夫と、夫が連れ去った娘の行方を探す旅に出る。

作者が、アフリカ系アメリカ人の女性というのも、ファンタジーでは珍しい気がする。そしてフェミニストらしく。
この作者だからこそ、こんなに型にはまらない独自のファンタジーが書けたんだと思う。

子供に対する目線や子育ての描写がすごく活き活きしている。かつ、キップがいいというか、全然なよなよしておらず戦闘能力もあり、家庭に閉じ込められるのとは、ほど遠い。

あと、セックス描写もなかなか面白い。ポルノとかじゃないから、さらっと書いてあるだけだけど、互いに気乗りせず義務でやってるシーンとか、男性2人と女性1人の3Pとか。
(まったくやらしくはない)
変にジェンダーづけられた情感がこもったりしてなくて、ある意味ドライなんだけど、読んでいて爽快である。

アラバスターという男性キャラも、脱力してて弱弱しいのだけど、すさまじい超能力を発揮する。このアラバスターと、任務でペアにされた主人公の関係性もなんだか面白い。
のらくらしてるアラバスターにイライラしつつも、同じ男性にひかれたりするうちに、だんだん絆を深めていく二人の感じは新鮮だった。

空に浮かぶ水晶のような謎の結晶や、石喰いという人間ではない存在、滅んだ古代文明とか、ミステリーも色々。
一巻ではその謎は明かされなかった。
三部作なので、あとで解明されるのだろうか。。
面白いのでぜんぶ読んじゃいそう。

 

アンドロイドは電気羊の夢を見るか?/フィリップ・K・ディックの感想 映画と違う!

Sheep look

ブレードランナー原作とのことだけど、全然ちがう!!まったく別の作品だった。

ブレードランナーはメランコリーな雰囲気が圧倒しているけど、本作では、主人公はなんというかもっと、ドライで俗っぽい。
物語もかなり違う。

とはいえ、面白く読めた。
アンドロイド専用の殺し屋(処理屋)が、5体のアンドロイドを追ううちに、人間と機械の境界が曖昧になってきて、最後に主人公はもう今の職業を止めようと決心する。

アンドロイドの重大な欠陥としては他者に「共感」できないという設定。
「共感装置」みたいなのを使用して儀式に参加する宗教も登場して、一番最後は主人公がこの宗教の教祖(実は偽物)になりかわる錯覚を得たりと、なんだか哲学的な展開に。

けど、ブレードランナーのエモい雰囲気を期待すると裏切られるかも。

ブレードランナー2049、アマプラで見て、正直続編だから期待してなかったけど、元祖ブレードランナーより好きだった。
確かにストーリーは微妙だが、雰囲気で押してくる系。
メランコリックなライアン・ゴズリングはゴージャスだし、ややデビッド・リンチ的な奇妙な映像美がある。
とにかく映像が綺麗だった。
オリジナルよりメランコリーとエモさがましている。好き嫌いはあると思うけれど・・・好きな人は好きだろう。

「オリジン」ダン・ブラウンのあらすじと感想

Sagrada Familia



小説「オリジン」のあらすじ

 

宗教美術学者のラングドンは、かつての教え子で天才エンジニア、未来学者かーしゅから、講演に招待される。

そこでカーシュは、科学と宗教をくつがえすような大発表をするという。

 

会場であるグッゲンハイム美術館の、建築やアートを鑑賞した後でカーシュと再会したラングドン。

しかしその後のイベントでカーシュは、何者かの凶弾に倒れた。

発表の直前のことだった。

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「ダイハード」今見返すと、実は色々奥が深い!王道アクション映画を楽しむ新たなポイント。スネイプの俳優も登場!

アラン・リックマンの若き艶姿!

ハリーポッター映画の、スネイプ先生を演じてたアラン・リックマンの若き頃見たさで、ダイハードを見返したんだけど、これがなかなか面白かった!

クリスマス映画でもありますね。

単純にアクション映画という、うろ覚えな印象しかなかったのだけど、時代設定や俳優陣に興味深い面がいくつも。

ここでは、おもしろポイントについて書いておきます!

 

「ダイハード」俳優陣と時代背景に注目!知られざる名優も。

HansGruber.jpeg

じゃん!若い時のスネイプ先生・・・じゃなくて、アラン・リックマンさんです!

イケメンだな・・・。

ハンス・グルーパーという、テロリストグループのリーダー役です。

ビランが似合う男だ。。

さて、面白いのは、このハンス・グルーパーらテロ集団は、ドイツ人という設定で、ドイツ語もとびかう。

「なぜドイツ?」と思ったが、そういえば1988年は丁度ベルリンの壁崩壊(1989年)直前である!

まだドイツが東西に分かれていた時のことで、西ドイツのテロリストという設定だ。ドイツ赤軍あたりを意識していたのかもしれない。

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「ヒットマンズレクイエム」マニアックな人にだけ面白い?ベルギーを舞台にした渋いクリスマス映画

「ヒットマンズレクイエム」はヨーロッパヨーロッパした渋い映画

ヒットマンズレクイエムは、InBRUGE が原題。ベルギーのブルージュという街が、ある意味たいとるどおり、モチーフになってます。

二人のヒットマンが、ボスの命令で美しい欧州の古都に派遣。

クリスマスホリデイの、美しいレンガの街並みや運河を散策しつつ・・暗殺を。

標的は神父。

しかし、アクシデントが起こって・・・という話です。

コリンファレルが主演。

ヒットマンズレクイエムの見どころは?


www.youtube.com

 

私は好きでした。けど、人によってめちゃめちゃ好み分かれることは必至。

この映画に、手に汗握るアクションシーンや、クライムサスペンスの緊迫感を期待してはいけません!

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