書評・読書案内
ドゥルーズとガタリ「千のプラトー」の読解に取り組んでいます。なるべく分かりやすい、読み解きができることを目指してます。
これはかなり~の傑作!日本であまり話題になってないのが不思議。SF風味だけど、ファンタジーといってよい。地震を起こしたり鎮静したりできる特殊能力を持つ「オロジェン」達は、その能力ゆえに差別され、虐げられてきた。主人公は、そんなオロジェンの女…
ブレードランナー原作とのことだけど、全然ちがう!!まったく別の作品だった。ブレードランナーはメランコリーな雰囲気が圧倒しているけど、本作では、主人公はなんというかもっと、ドライで俗っぽい。物語もかなり違う。とはいえ、面白く読めた。アンドロ…
小説「オリジン」のあらすじ 宗教美術学者のラングドンは、かつての教え子で天才エンジニア、未来学者かーしゅから、講演に招待される。 そこでカーシュは、科学と宗教をくつがえすような大発表をするという。 会場であるグッゲンハイム美術館の、建築やアー…
たまにはラブストーリーでも読みたいな…と思いつつ、なぜか手に取っていたのが、古典の「カルメン」でした。 ジプシーの女性に翻弄されて、盗賊になってしまい、殺人まで‥という情熱的なお話です。
小説「トワイライト」は面白い? けっこうミーハーな吸血鬼小説なんですが、筆力がすごくて、グングン読ませます。面白いですよ! それに、誰にでも読みやすい文体なので、ベストセラーになったのも納得。 面白いポイント まるで少女漫画! 主人公の女の子が…
さて、本好きの皆さまなら、一度は本の置き場に困ったことがあるのではないでしょうか。 かといって、捨ててしまうのも勿体ない…。なら、幾らかでもお金にできたらいいなあ・・・と。しかし、ブックオフで売ってみたら、数冊でわずか50円くらいにしかなら…
人形浄瑠璃作者、近松半二の一生を描く伝記小説。 全篇、関西弁がウネウネと繰り出される。 力作かもしれないが、正直なにかが足りない・・・・とは思ってしまった。 あと直木賞は、本屋大賞が出来て以降、なんというかより玄人向きな選考になっているのか?…
面白い?つまらない?読んでみた。 人称の使い方がなんとも奇妙。「四人称」とも言えるような変な感触。 「世にも奇妙な物語」のような。主人公の視線がなんとも独特な。 2019年夏の芥川賞が発表になった。 前回も「星の子」で候補に挙がっいた今村夏子さん…
2013年下半期に芥川賞を受賞した、小山田浩子さんの「穴」を読みました。 タモリがパーソナリティをやっていた「世にも奇妙な物語」とかいう番組がありましたが(今も時々やってるのかな??) あの感触・・・。 「ホラー」とか「怖い」「異次元」までいかな…
前回に続いて、 今回は SNSなどが文学の代りになっている、これからの時代の表現についても考察されています。 また長文だし、それこそ、ツイートの120文字くらいを気軽に読むこの時代に誰が読むんだという・・・・(;^ω^) まあ、これを読む人は豪傑です!…
今回は文体が超真面目でソ!! 友達からの寄稿です。 いとうせいこうの「想像ラジオ」も和合亮一の「詩の礫」も、震災後に書かれた文学ということで共通してます。 んで、友達が自分なりにこの二冊を読んでアレコレ考えたことを凝縮したそうです。 この先の…
パリのノートルダム寺院が火災になっています。 この大聖堂は、白亜の美しい姿が、戦前の日本人の心をも捉えていました。 教科書に出て来る詩人で彫刻家の「高村光太郎」は、皆さん名前を知っていると思います。 「道程」が有名ですね。 ”僕の前に道はない …
後半になるにつれ、どんどん面白くなる話だった。主人公の境遇のわりに重い面はほとんどなく、ほんわか幸せな読後感が残りました・・。 今年の本屋大賞は、人気作家目白押しでしたが、時代はこういう、安心させてくれるような世界を求めているのだらうか・・…
沖縄の歴史を戦後すぐから、返還まで、人々の半生を描き切った力作!!が直木賞に選ばれました。辺野古埋め立ての件が何かと話題だし、こういう作品に今光が当たるのは、嬉しいことだ! ただ、ぶっちゃけ自分は感情移入できんかった・・・。ラストシーンを除…
160回芥川賞を、「ニムロッド」と同時受賞したのが町田良平さんのボクサーの話。 「1R1分34秒」一ラウンド・・って読むのかな?? 「ニムロッド」と非常に対照的!で、まあ確かに同時受賞するとバランスは取れる気もしました。 「ニムロッド」はとても無…
ビットコイン、仮想通貨、中本サトシ・・・それに、外資系金融会社で働くガールフレンド・・と何やら最先端なキーワードが散りばめられる本作。 リアルなわれわれの暮らしが書かれていることを期待して読んだ!わるくないけど、ちょっと結末が尻すぼみだった…
本は一生の友達。 時には、どんな先生よりも、親よりも友達よりも、子どもの心に語りかけてくれます! 美しい風景や面白いキャラクターを見せてくれるのはもちろん、勇気を持つことの大切さや、時間、自然、家族、友達、はたまた動物など、人間が生きていく…
村上ラヂオの、放送もいつの間にか五回目! 早くもシリーズ化していますね。独特の心穏やかになる、まったり時間が流れるラヂオなので、嬉しいです。 五回目についての感想も追加しました。 世界中のリスナーが待ち焦がれていた、春樹ファン待望の日がやって…
「送り火」は傑作です!ウォッカ・ズブロッカのような、強い酒に酔え!といった喉越しの一冊です。火のように熱い酒に酩酊する心持ち。 「送り火」が芥川賞を受賞しました!。昨年の「おらおらでひとりいぐも」の方が衝撃度は高かったですが、とにかく、巧い…
芸能人の書いた本というと、眉に唾を付けて(??不正確な使い方)読みたくなってしまう訳なんですが、カラテカ矢部のこの漫画は本物です!! 納得いったのは、お父さんが絵本作家のやべみつのりさんなんですね~。 矢部太郎さんは、これが初めて書いた漫画…
最近、日銀がイオンを始めとする上場した日本企業の株式の4割を買い上げた・・・ほぼ国有化じゃん!・・と話題になっております。 このことについては後に調べようと思いますが、こうしたニュースで真っ先に思い出したのが、このドキュメンタリー。 「Prince…
「四畳半神話体系」や「夜は短し歩けよ乙女」でサブカル方面?にブームを巻き起こし、その後も「有頂天家族」がアニメ化されるなど、京都を舞台にした魑魅魍魎や、貧乏学生が入り乱れる独特の世界を築いている森見登美彦さん。 個人的なおすすめ順に紹介しま…
さて、映画「孤狼の血」に、思いがけずドはまりしてしまった私。原作小説も読んでみました。こっちも面白い!けれど、かなり映画版とは違います。 ある意味で別の作品といっても言いかもしれません。 そんなわけで、どこが違っていたのかとか、読んだ感想な…
絵本は子どもの感性を養う、大切なツールですよね。 それに、小さな頃に眺めた絵本の世界って、大人になってからも、ずーっと心に残っているものです。 そう考えると、素敵な絵本をたくさん読ませてあげたい! 素敵な世界を見せてあげたい! ・・・そう思い…
「かがみの孤城」本当に一気読みしてしまった! 全国書店のスタッフが、「本当に売りたい本」を選ぶ、本屋大賞ですが、今年は辻村深月さんの「かがみの孤城」に決定です! さっそく読みました。 ポプラ社から出ていて、これは一種の児童文学と言ってもいいと…
本屋大賞受賞の作品ですが、最近文庫化されたので、手に取ってみました。 「羊と鋼の森」と、題名はなんだかミステリアス・・・。 ピアノ調律師の話みたいだけど、一体どんなストーリーが展開されるのか? 羊とは一体??というわけで、読んでみましたのでレ…
今回の芥川賞、直木賞は、なぜか偶然にも宮澤賢治に縁がある!「おらおらでひとりいぐも」は、もちろん賢治の詩から引用されたものだし、「銀河鉄道の父」など、もろに、宮澤賢治の父、政次郎の立場から、変わり者の息子、賢治を描いた作品になっている。 息…
今回は2作品がまた同時受賞です。(最近このパターん多い・・・売上伸ばすためかしら?)「百年泥」は、インドで日本語教師をする女性が、100年に一度の洪水に居合わせて、人々の記憶の断片と出会うというもの。 個人的には、もう片方の「おらおらでいぐも…
ここ数年の芥川賞の作品は、正直半分眠って読んでいたわけだが・・この作品にはどびゃ!と目を覚まされた。 これは凄い。ベケットを思い出した。昨今ペラペラな小説が多い中、人生の渋み、と共に語り口が超斬新! 面白くて、グイグイ読ませる。 「おらおらで…