こんな人生の打開策もあったか!なんと人々を14分の1サイズに縮めてしまうことで、食費や光熱費や何もかもが浮きまくるし、夢の大豪邸にも住めるという、空前絶後のサービスが誕生したという映画。
なんと、資産価値は普通サイズの時の82倍にもなっちゃうそうです。
そうしたら、もう働かなくていいから会社は辞めちゃえるし、のんびりゆったり好きなことして暮らせます。
なんて理想的!
・・・こんな映画なので、興味しんしんです。
はたして、実際に面白いのかつまらないのか基本情報や感想をチェックしてみました。
ダウンサイズの予告編とあらすじ【ネタバレ注意!】
とある近未来、ノルウェーの科学者達が、人口過剰、過剰消費と、大量廃棄という現代の人類が抱える大問題を解決する方法を編み出した。
その方法とは、人間の伸長を縮めてしまうことである!
そして、縮める分、消費する量がわずかですむので、縮んだ人々はリッチになれる。
この人体縮小術は、もうサービスとして十年くらい前から行われている。
ただ欠点としては、一度”ダウンサイズ”してしまったら、もう元には戻れない!
△ペットボトルも、こんなに大きなウォータータンクに早変わり!
ネブラスカ州に住んでいる、ポールとオードリーの夫婦も、そんな縮小サービスに魅せられた人々の中にいた。
彼らの15万2千ドルの財産(日本円で1,500万円ほど)も、ダウンサイズすれば、12,5ミリオンドルにもなるという。(日本円にして12億円ほど!)
ところが妻のオードリーの方は、縮小される直前に、契約を破棄してしまう。一人だけ縮められることになってしまったポール。オードリーはポールの元を立ち去ってしまう。
そして小人になった人々が生きるコミュニティでの生活は、全然前の生活変わらないものだった。前と同じように、意味のない消費と、社会的地位への不安やら、ささいな不満を抱える日々・・・。
近所から熱湯が流れてきたり、近隣住民が大騒ぎパーティをしていたり・・。人種や財産による階級差別が存在していたり・・・。
だが、ポールが、とあるハチャメチャなパーティで、セルビアからやってきた密輸業者のデュサンに出会ってから事態は変わる。
ポールは、清掃業者のトランを助けてあげることで、働くことの充実感を見出す。トランは、一本足の、ベトナムからの避難民で、罰として身体を縮小されていた。
そんなこんなで日々は進むが、だがしかし、人類をダウンサイズするという、環境問題解決策にも関わらず、人類はいずれにせよ滅びる運命に直面することになってしまった。
シニカルな密輸業者デュサンや、クリスチャンのトランは、地球上に留まることを決意するが、ポールは、ノルウェー人の仲間たちと一緒に、地下のシェルターに隠れようと考える。
そのシェルターで、ポールや、彼らの子孫たちは、あと数千年は生き延びなければいけないのだが・・・。
ダウンサイズの監督やキャスト
- 監督
アレクサンダー・ペイン
ゴールデングローブ賞の脚本賞を受賞したり、前作「ファミリツリー」も高く評価されている監督。
- 出演
ポール・サフラネック役・・・マット・デイモン
おなじみマット・デイモン。「オーシャンズ11」でも人気だった。
オードリー・サフラネック役・・・クリステン・ウィグ
ドゥシャン・ミルコヴィッチ役・・・クリストフ・ワルツ
ノク・ラン・トラン役・・・ホン・チャウ
ヨリス・コンラッド役・・・ウド・キア
ダウンサイズの上映時間や日本公開日
- 上映時間・・・135分
- 日本公開日・・・2018年3月2日
- 配給会社・・・東和ピクチャーズ
- ジャンル・・・コメディ、ドラマ
ダウンサイズの感想やレビューをチェック!
中盤から映画のトーンがガラッと変わる、という意見
映画の冒頭は、すごく面白そうで、これからの展開を期待させるのだけど、なぜか中盤を過ぎたあたりから、全然違う映画になってしまう。なんで、がっかりしたり、当惑したりすることになっちゃって、結果的には、微妙な映画って評価になった。
サラ・ワット評より
Downsizing: 'Halfway through and I'm watching a completely different film' | Stuff.co.nz
演技はいいけど・・・という評価
しっかりしてるけど、どこか退屈な男、ポールを演じるマット・デイモンと、ベトナム人清掃業者の女性の演技は、けっこう良いコンビで見どころがあるのだけれど、この、ゆっくり展開するラブロマンスは、別にダウンサイズされた世界を背景にしていなくてもいいと思う。
△ 右側が、今回演技が評判のホン・チャウさん。
見どころもある映画なのだけれど、SFとラブロマンスという二つのジャンルが、どうもうまくかみ合っていない。
アンディ・レア評より
演技もいいし、アイデアも面白いけど、まとまりがないという評価
ペイネ監督の最新作は、SFと、センチメンタルな社会風刺という二つのジャンルをミックスしたような映画だ。
「ダウンサイズ」では、ところどころ笑えるシーンもある。縮んだ人々と、大きなままの人々がどうにか共存しようとする場面など。
縮んだ人々には、大きい人々と同じだけの選挙権があるのかというのも、問題のひととつ。
ポールはしかし孤独や不安の中、自分のしたことは正しかったのか、本当にこれで幸福になれるのか疑い始める。
マット・デイモンは良い演技を見せる。口の中でモグモグいう、顔色のさえない平凡な男を演じていて、親しみを感じさせる。
△ ”ダウンサイズ”した人々。普通サイズと比べるとこんなに小さい!
アカデミー賞受賞俳優のクリストフ・ウォルツは、そんなポールの隣人デュサンを演じている。この男は、俗っぽくて、自分に満足している。ウォルツは、お馴染みのスタイルで良い演技を見せてくれる。
それにベトナム人の社会活動家トランも、ホン・チャウによって、迫真に迫ったリアルなエネルギーを感じさせるキャラになっている。チャウは、観客を全編通してくぎ付けにしてくれる。
映画の筋は、色々な要素を詰め込み過ぎて、とっ散らかっているところがあるのだが、主人公ポールの人生探しの旅は、しっかりした柱になってくれる。
チャレンジ精神のあるストーリーテリングは称賛できるものだ。
中心的なアイデアは、全然馬鹿げたものには見えないし、面白いアイデアが色々詰まっているし、ポーカーフェイスで展開されるコミカルな場面もある。
けれど、一本の映画としては、まとまりがなくて説得力に欠けるとも感じた。
アラン・ハンター評より
「ダウンサイズ」一般観客の口コミをチェックした!
- この映画が何を言いたかったのか、良くわからなかった・・・・・・
- 最初の30分はいいけど、それ以降は退屈・・・。平凡な男が隣人を助けることに喜びを見出す話で、別にそれってダウンサイズされた世界じゃなくても良かった気がする・・。
- 凄い面白いプロット!エンディングでは涙した。
- 最初はありふれた、「中年の危機」の話かと思ってたけど、新たな登場人物が現れて、話が面白い方に展開した。ベトナム人活動家を演じたチャウは、かなり場面をさらっていたと思う。
- 全然面白くない。マット・デイモンのファンなだけに残念だ。単に「体を縮小する」っていうアイデアを使いたかっただけで、その他には何もいいものを思いつけなくて、こういう映画になったのでは・・・。救いは、登場人物が面白いこと。デイモンとチャウのキャラクターのやり取りは見ていて楽しかった。
「ダウンサイズ」の見所まとめ
評価は低めでした。批評家は、50%くらいの割合で、高評価と低評価で分かれています。
「人体縮小」というアイデアは凄く面白いんだけど、それがうまくいかされいるわけではなさそうです。
でも、出てくる登場人物のキャラは、なかなか楽しめたという意見も。
特に、ベトナムからの難民トランは、物語をひっぱっていく魅力的な人物に仕上がっているようです。