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映画「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」感想。妄想男子と小悪魔ナズナの、夢の果て…(2017年版)

hanabi

 あまりの妄想っぷりに、オンナとしては、見ていてたまに、恥ずかしくなってプルプル震える瞬間も。しかもヒロインのなずなが天然小悪魔過ぎて怖い。

 岩井俊二原作の「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」アニメにもなっていましたが、映画版を観てきました。

 簡潔にいうと「中学生男子の妄想が詰め込まれた映画」。(でいいのか?(笑))

 

 「BOYS BE」かよ、とか思って付いていけないシーンもありつつ。全体のアニメの豪華さに救われて、そこそこ楽しめた。

 

 


「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」監督や出演

監督・・・竹内亘之

原作・・・岩井俊二

脚本・・・大根仁

 

声の出演

及川なずな・・・広瀬すず

島田典道・・・菅田正暉

安曇祐介。。。宮野真守

なずなの母・・・松たか子

純一・・・浅沼晋太郎

 

大根仁は「モテキ」「バクマン」などヒットメーカーの脚本家。

そして何より、原作が「岩井俊二」になっているせいで、漏れなく、中二病な雰囲気満載なストーリーてか内容になってるのよ。。後述・・。

 

なずな役は広瀬すず。

声だけでも、とても可愛くて、彼女の大きな魅力の一つが、あのちょっとハスキーな声だったんだな、ということに気づく。

 

「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」あらすじ【ネタバレ少な目】

 

 茂下町に住む、男子中学生たち。若い女の先生のムネにはしゃいだり、クラスのマドンナを目で追ったり、中学生らしく過ごしていた。

 瀬戸内海がモデルだろう、穏やかな海と島がある田舎町。

 

 主人公は島田典道(のりみち)。ちょっと気の弱い、いたって普通の男子中学生。

 スタイル抜群(絵の比率が狂ってるほどに、足が長いキャラクターデザイン)で、見目麗しいクラスのマドンナ、なずなに目が釘付けになる日々。

 ある日プール当番になったノリミチと祐介。プールサイドに上がると、なぜか、そこには水着姿のナズナがいて、水に足を浸していた。

 実は祐介は、ずっとナズナが好きで、よく典道にも「告っちゃおうかな~~」などと言っている。

 そんな祐介は「やべえ、なずな見たらウソコしたくなってきた・・・」といって、トイレに消えてしまう。(こういう台詞もいかにも男子中学生いいそうだよな~~w)

 一人、プールサイドを掃除する島田。

 ナズナは、プールサイドに横たわってしまう。

「部活?」と聞く島田に、ナズナは「違うよ」と答えて黙っている。

 

 実は、ナズナは夏休みの間に急な転校が決まってしまったのだった。

原因は、母親の再婚。しかも、三度目の結婚である。

ナズナは、それをよく思っていない。

 最初の旦那さんと結婚していた時の浮気相手が、ナズナの父親だった。

別れてナズナの父親と暮らしていた母とナズナだったが、二番目の旦那もある時いなくなってしまった。(海で溺れた??)

 それから一年も経たないうちに、次の恋人を見つけて結婚しようとしている。

 ナズナいわく、そんな母は「ビッチ」で「私にもビッチの血が流れている」のだという。

 ナズナは水泳部。そこでなんとなくプールサイドで気持ちを落ち着かせようとしに来ていたのかもしれない。

 そこへ、祐介が戻ってくる。

 祐介と典道は、何か賭けて50メートル競走しようぜ、という話をしている。

 

 そこにナズナが飛び入り参加。「私が勝ったら、何でもいうこと聞いてくれる?」というナズナ。二人の男子は怪訝に思いつつも、承諾。

 三人は飛び込み台からジャンプ!

 一番着は、やっぱり、水泳部のナズナだった。

 

 さて、ここからが運命の分かれ道!

  ここは「茂下町」そう、「もしも」町なのだ。

 ナズナが海辺で拾った不思議なビー玉に、願いをかけて投げると、過去が変化して、そうなって欲しかった未来が手に入るのだ。

 

1個目の未来・・・二着になったのは祐介。ナズナは彼を「好きだから一緒に花火行こう♥」とデートに誘う。しかし、ナズナを好きだったはずの祐介は、怖気づいたのか約束をすっぽかしてしまう。家出しようとしたナズナは母に連れ戻される。

 

2個目の未来・・・二着になったのは典道。ナズナは典道をデートに誘い、しかも一緒に「駆け落ち」に誘う。電車に乗った二人はしかし、追いついてきた母親と祐介達に連れ戻されてしまう。

 

3個目の未来・・・果たして???

続く。

 

「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」を観た感想。

ナズナが小悪魔すぎて、震える。

 ナズナは、抜群のスタイルとルックスを持つ、ロングヘア―の女子中学生。

なのだが自分でも「ビッチの血を引いているのが私なの」という通り、天然ビッチぶりが半端ない。

 オンナとしては、おお、オンナの演技に騙されてる男子って愚かよのう・・・。なんて、なんかむずかゆい気にはなってくる。天然に見せかけて、実は計算されつくしてるんじゃないかなんて思っちゃうw

 

 まず、スカートが短すぎる!!いつもパンツが見えそうなギリギリの丈である。それから、主人公の前で浴衣からドレスに着替えたり(衝立はしてるけど)。

 しかもそのドレスも、白いキャミソールタイプ。ノースリーブな上に、胸元が空いてるし、丈も短い!だあー、なんて無防備なんだ!!下着かそれはっ!

 ロリコンが寄ってくるぞ!危険!というレベルである。

 なので、中学生な典道はたまらないことであっただろう・・。

 

 さらに、台詞もなかなか小悪魔。

プールで競争した時も、祐介が勝った時には「一緒に花火行こう、好きだから」というし、典道が勝った時にも「一緒に行こう♥」という・・。

 どっちでもいいんかい??

 そして「勝った方と一緒に行こうって急に思ったの」と後から言う。

お、オトコを競走させて、勝った方とデートするなんて、マジでビッチだわ・・・

中学生なのに。。。将来が思いやられる。。。と思うと、

 

典道と駆け落ちする電車の中では「女の子なら、どこに行っても働けると思うんだ・・・。年齢とか、16歳とかいってごまかして・・・キャバクラとか・・・ガールズ・バーとか・・」などと、のたまいだす。ああ破滅への道??

 そしてその次には働く場所がなかったら「芸能界とかもいいかも。無理かな?けっこういけると思うんだけど」という。アイドルにもなりたいらしい・・・。

 何か、典型的である・・・。

 アイドルと水商売って、けっこう繋がってたりするから・・・。

自分を性的に求められるってことと、歌やダンスも含めて間接的に求められることに、彼女の中ではそんなに違わないらしい。

 いわゆる「チヤホヤされたい女子」ってカテゴリーに、なずなも当てはまりそうだ。そしてその背景にはちょっとした精神的トラウマ(家族問題)があるってとこも・・。

 

「これは家出じゃなく、か・け・お・ち♥」っていうとことか、なんかともかく、主人公をほんろうする小悪魔発言が多かった。

でもこれって、実はぜんぶ主人公の妄想じゃないのか?っていう夢落ちも考えてしまう。

 

14歳男子の妄想が叶ったら・・・。

 あ、正確な年齢は分かりません。

でも中学生で、13歳よりは大人っぽくて、15歳というには子どもっぽいので、勝手に14歳ということにした。

 結局、ビー玉を投げて願えば、自分の思った未来に行くことができる。

 で、ナズナとのデートは全部、実は典道の妄想したデートの世界なんじゃ・・・って見方もできる。

 ナズナが海で泳ぐシーンがあって、その時には、なずなは白いドレスすら脱ぎ捨てて、もっと薄いスリップ姿になり、水に入る。

 おずおずと典道も続いて飛び込み、(上半身裸)

二人は水中で抱き合い、キスをする。

 

うーん・・・ここまで無防備になるオンナノコって、そうそういないと思うんだけど。。

 岩井俊二作品を見る時にたいてい覚える、変なむずがゆさをまた感じた。

なんていうか、岩井監督ってすごく感性が「中学生男子」じゃね??とか思ってしまって。特に女子の描き方。

 たとえば蒼井優が出ていた「花とアリス」なんかも、蒼井演じるアリスが、映画か何かのオーディションを受ける時、学生服で行って、バレエを踊ってみせる。

 プリーツスカートで踊るんだから、当然パンチラである・・・。

 とまどう審査員だが、アリスは「減るもんじゃなし」といって、踊る。

 

いやいやいや!!踊るつもりなら最初から下に何か履いて行けよ!とか、ていうかそれは逆セクハラに当たるだろう!!

とかとても、モヤモヤ突っ込みたくなった。非現実的だ。

こういうとこが、男子の妄想っぽいんだよねーー。

 

妄想内女子の特徴として、

天然で、純真な感じなんだけど、お色気を醸し出しているという・・・。

しかも、あたかもそれが計算ではないように・・・。

オンナとしては「いやいや計算だから!」と突っ込みたくなるわーー。

 

(ちなみに、なずなの着替えシーンがとにかく多かったw 制服のスカートを、すとんと落っことして脱ぐとか、、、なんか微妙にせくしいな妄想叶えてる感じだ。。)

 

そして、どこかに脆さとか、傷つきやすさがある。男の子が支えてあげたくなっちゃうような。

そーゆーのも幻想っぽよなあ。

というわけで結論。

「男子はアホである」。

そして、そんな男子の幻想に、チヤホヤされたい願望から付き合ってしまう女子、

そんな女子も「アホである」。

まあ、恋なんて多かれ少なかれ、そういったしょうもない幻想でもって演出されているのかも分からんがw

・・・こんなこと指摘してるから、私はモテないのかw

 

ところで花火は横から見たら丸いの?平べったいの?

 映画中で、男子たちは「花火って、横から見たら、丸いの?それとも平べったいカタチしてるの?」と議論している。

 そりゃ丸いだろう!!と私は力強く思ったが、気になったので調べてみた。

 

 するとやはり、花火は上下左右のどこから見ても丸いとのことだった!

でもこれは、日本の技術でもあるらしい。

日本の花火は、様々な角度から見られるものであったので、どの方角からも綺麗に見えるように作られているとか・・・。

 まあ、中の火薬がどの部分も均等に詰められていればそうなりますわな・・・。

逆に言うと、世界の花火の中には、丸くないのもあるのかな??

 

 あ、でも日本の花火でも、たまに円盤型をしたものが幾つも散らばるような形ってありますね。

 だからなんとも言えないのかも。

 あれ、スマイルマークの花火とかはどうなるんだろう?あれも、どこから見てもスマイルに見えるんだろうか??

・・・ああ疑問が広がってきた。

とまれ、この映画は、ナズナの妄想カラオケ、シンデレラ馬車シーンとか、典道の妄想キラキラ世界、海の上の電飾の城、とか色々と綺麗で豪華なCGアニメシーンはあるので、そういう映像は結構楽しめた。あとは、むずかゆさを楽しむか!

 このむずかゆさを、どの程度体験するのかは、年齢や性別によって変わりそうだ。

 

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