吸血鬼映画と、ティム・バートンの「ナイトメアビフォアクリスマス」が好きな人なら、ぜったい見て損はない映画と思います!(私のことだ)
フランケンシュタインやらスライム、クワジモト、狼男から魔女まで、ともかく西洋の怪物達が百鬼夜行のように勢ぞろいして、陽気にパーティを繰り広げるという映画。
ダンス音楽や歌唱シーンが出てくるところは、「アダムス・ファミリー」も彷彿とさせますな。こういうお化け屋敷路線が好きな人は見るべし!
ちなみに原題は「ホテル・トランシルヴァニア」なんですが、ドラキュラ好きの人にはこっちの方がピンと来たかもね・・。
ちなみに、この映画はゴールデン・グローブ賞も受賞しています。
モンスター・ホテルのあらすじ
ドラキュラ伯爵は、そのお城を今は、モンスター達がくつろげるホテルにしている。売りは、危険な人間達はぜったいに立ち入れない安全な場所ということだ。
そう、人間はモンスターを怖がる。でも、モンスター達の天敵は、狂暴な人間なのだ!現にドラキュラ伯爵も、最愛の妻を、村人たちの襲撃によって失ってしまった。それ以来、一人娘のメイヴィスを、籠の中の鳥のように城から出さず、かなり過保護に育ててきたのだった。
でもついにメイヴィスはこのたび、118歳の誕生日を迎える。(人間だと18歳)。118歳になったら、自由に外に出掛けてもいいという約束だったのだ。
そして盛大なバースデイ・パーティが行われる中、現代っ子の男の子、バックパッカーのジョニーが城に迷い込んできてしまう。怪物たちに見つかったら大変である。「恐ろしい人間がいる!」とパニックになってしまう。そして伯爵の経営するホテルの評判もガタ落ちに!
慌てて、ドラキュラは、ジョニーにフランケンシュタインみたいな変装をさせてごまかすが、人間のジョニーと一人娘のメイヴィスは、一目で恋に落ちてしまい・・・。はたして人間とドラキュラは恋ができるのか?
モンスター・ホテルの監督やキャスト
監督・・・ゲンディ・タルコフスキー
声優・・・ドラキュラ=アダム・サンドラ―
メイヴィス=セレーナ・ゴメス
ジョナサン=アンディ・サムバーグ
デニス=アッシャー・ブリンコフ
ヴラッド=メル・ブルックス
日本語吹替
ドラキュラ=山寺宏一
メイヴィス=川島海荷
ジョナサン=藤森慎吾
デニス=大谷育江
ヴラッド=稲川淳二
日本語版キャストに稲川淳二が出演してるのが味噌・・・!
モンスター・ホテルの上映時間や日本公開日
- 上映時間・・・87分
- 日本公開日・・・2012年9月29日
- 配給・・・ソニー・ピクチャーズ・エンターテインメント
モンスター・ホテルを観た感想!
久しぶりに、良く出来たモンスタームービーを見れて嬉しかった!
世の中には、なぜだか分からないが怪物達に魅かれてしまう、フリークスマニアというものがいるわけです・・・。わたしも、幽霊話とかの本格ホラーは苦手なのに、なぜか怪物には親しみを覚えてならないというタイプ・・・。
世の中のはみ出し者だと感じているからなんでしょうかね・・。
怪物コレクション!!
とにかく、西洋のモンスター達を、めっさくさ集めてます。
吸血鬼ドラキュラは勿論のこと、魔女、スライム、ミイラ男、狼男、透明人間、ノートルダムの鐘に出てくるせむし男、フランケンシュタイン、スケルトン、首狩り族に狩られた干し首・・・とか。
これらが全部アニメキャラになって、動きが本当によく出来ているし、ユーモラス。例えば干し首は、ホテルのドアノブにかけられていて、「掃除してください」「起こさないでください」の、あの札がわりになっているのです。
それから魔女の清掃チームは凄い勢いで箒で空中を飛び回っては、ゴミを吸い取っていきます。スケルトン夫婦の奥さんの方がシャワー浴びている時に裸を見られて悲鳴をあげたり(でも骨だけなんだけど・・・)、狼男は子沢山で、小山のようなチビ狼たちに埋もれてベッドで寝てたり、スライムは、誰かが落下した時の衝撃吸収クッションとして咄嗟に使われたり・・・
そんな感じで、適材適所(?)に怪物達の特徴がぞんぶんに表現されてて愉快です。
ダンスミュージックなどのユース・カルチャーが取り入れられている!
ホテルに迷い込んでくるのは、20代前半の、典型的なバックパッカー。なんか軽いのりの男の子です。この子が怪物たちと一緒にロックバンドを結成。
音楽シーンはとても楽しいです。クラブみたいな、DJが回す音楽がかかって、怪物達が踊り狂ったり、ドラキュラ伯爵が、ラップを踏んだりと、クラシックな怪物の世界に陽気にはしゃぐ若者文化がミックスされていて、制作人の、音楽に対する偏愛が感じられました。
ファンなら気付く舞台セット
ドラキュラ伯爵のお城の構造、大きな広間に、長ーい階段が横の方についている・・・とか、ベラ・ルゴシの魔人ドラキュラに出てきたのにそっくりな作りになっていてファンなら思わずほくそ笑んでしまいます。
それから、人間からの偏見と、現実のドラキュラの違いが面白い。人間達は、ドラキュラは「私がドラキュラだ・・ぶら~ぶらぶら~」というのがお決まりの台詞みたいなんですが・・・。ドラキュラは「私はぶら~ぶらぶら~なんて言わない!!」とそのたび、微妙に憤慨します。
とはいえ、瞬間的に、くわっと牙を剥きだしにして恐ろしい形相をしてしまう習慣(?)も消えてはいないのですが・・・。
まとめ
そんなわけで、怪物たちに共感してしまう、若干社会不適合なアナタ??には、とても満ち足りた時間になるかとは思います。ドラキュラ娘とジョニーが一緒に暮らし始めた続編もあるようで、今度また観たら感想書きます。