目がでかすぎる少女と思いきや、300年の眠りから甦った戦闘サイボーグだったアリ―タ!
「タイタニック」や「アバター」など今までも世間の話題をさらう大作を生み出してきたジェームス・キャメロン監督が、日本の漫画家、木城ゆきとの作品、「銃夢」を原作に、ぶちまけてくる、見たことない世界・・・。
というわけで、なかなか期待できそうな作品なのだが、実際に観た人の感想はどうだろうか?本当に面白いの?意外とつまらない?
基本情報とあわせて調べてみた。
アリ―タ バトル・エンジェルの予告編とあらすじ
26世紀半ば・・・火星と地球の間で戦争があってから、地球は荒廃し、栄えていた空中都市群も一つを残して破壊され、人類は天上と地上に住む者達に分割され、大部分の人々が住む地上は鉄くずの山と化していた・・・。
サイバー外科医のイドは、ある日、屑鉄置き場で、アリ―タの中心となる神経システムを見つけ、首から下を再生させる。
アリ―タには過去の記憶が全然ない。だから色々教えてあげるのは、イドと、ストリート・キッドのヒューゴの役割だ。
人間とロボットの融合は一般的になっている世界で、身体部品のために人間が誘拐されることもある。
この世界には、平和維持軍のようなものも存在しているとはいうものの、平和は、荒くれものを倒してお金をもらう賞金稼ぎのハンター達の手によって維持されていた。
この世界を牛耳っているのはベクター。
モーターボール大会を開催する一方で、違法なマーケットでも稼いでいる。
ベクターの現在のパートナーであるチレンは、イドの昔の妻でもある。
もともと、空中都市の集合体が政治機関として機能していたのだが分解し、今ではその中のザレムという都市だけが残っている。
このザレムの支配者ノバは、姿が見えず、誰の意識の中にでも入り込むことが出来る。そして特にしばしばベクターの意識に憑依するのだった。
アリ―タ バトル・エンジェルの監督やキャスト
- 監督
ロバート・ロドリゲス
- 製作
ジェームス・キャメロン、ジョン・ランド―
- 出演
アリータ・・・ローサ・サラザール
「メイズ・ランナー」などにも参加していた、1985年生まれの女優さん。
どことなく宇宙人っぽい雰囲気(??)を持っている気がするw のでサイボーグ役は似合うかも。
けれど、アリ―タは基本的にCG合成ということなので、声と身体の動きを演じているのだろうか。
イド・・・クリストフ・ワルツ
チレン・・・ジェニファー・コネリー
元祖、禿てもダンディなオヤジ、「ショーン・コネリー」の娘でもあるジェニファー・コネリー。アカデミー助演女優賞も受賞しています。(ビューティフル・マインドにて)
ベクター・・・マハーシャラ・アリ
アカデミー賞受賞作品、「ムーンライト」では、憎めないドラッグの売人役だった。なんともいえない味わいのある俳優さん。
ヒューゴ・・・キーアン・ジョンソン
黒髪でどこかアジア人っぽいとこもあるキーアン・ジョンソンが、アリ―タの友人で恋心を抱く相手であるヒューゴを演じる。
アリ―タ バトル・エンジェルの日本公開日や上映時間
- 日本公開日・・・2019年2月22日(金曜日)
- 上映時間・・・122分
- 配給・・・20世紀フォックス映画
- ジャンル・・・SF、バトル、ロマンス
アリ―タ バトル・エンジェルの感想・評価をチェック!
鉄錆の質感までリアル!
「アリ―タ」は続編がありそうな感触で終わっていた。木城の原作漫画は、全部で9巻まであるが、アリ―タは、そのうちの4巻までの話を使っている。
「アバター」みたいな牧歌的な光景は見れないけれど、アイロン・シティ(鉄の年)の薄汚れた質感は、とってもリアリスティックで、錆の粉の手触りを感じることができるほど。
ジェフ・ファヘイが演じる、首の赤い賞金稼ぎが、サイボーグの猟犬を連れあるくシーンは愉快で、すごくよくできていて、信じがたい。
サム・アダムス氏レビューより
Alita: Battle Angel review: Manga adaptation may get you excited for the Avatar sequels.
アドレナリンが湧くこと間違いなし!
この映画は、展開が早すぎて、次から次へと画面が移っていきすぎる、という欠点があるけれど、いいところといえば、主人公のアリ―タがカッコいいとこだろうか。
人工知能(AI)について、最良の物語がそうであるように、この映画でも存在論的な問題、哲学的な問題が、多く提案されている。
「意識があるって、いったいどういうことなの?」とか「人工的に生命体をつくるときにどんな倫理が必要?」とか「アリ―タは、彼女自身で、人生の目的を見出すことができるの?それとも、それは彼女のプログラムによって決まってしまうの?」
といったような疑問の数々である。
そういうのみ魅力だが、何よりもシンプルに、アリ―タは抜群にかっこいい。
乗り越えがたい困難をともなう、戦闘シーンの数々は素晴らしい。
戦闘シーンはオリジナリティに溢れていて、アリ―タの戦闘能力も、彼女の過去の秘密を解き明かす鍵となっている。
なので見ていてスッとするし、同時に秘密にひきつけられもする。
興奮してアドレナリンが湧いてくること間違いなしの戦闘シーンだ。
とはいうものの、戦闘シーンに挟まれた、その他のストーリー展開の部分は散漫で退屈ではあった・・。
マシュー・ロザ氏レビューより
Alita is a fascinating badass. "Alita: Battle Angel" fails her at every turn | Salon.com
人間とアンドロイドの種を超えたラブストーリーも!
アリ―タの目はビリヤードのボール並みの大きさで、これはたぶん漫画で描かれる人間の目の大きさを再現したものだと思うけど、この見ためが気に食わなくて、この映画をみない人達もいるんじゃないかと思う。
けれど、この大きな目玉については、見ていると数分で気にならなくなる。
アリ―タは、ストリート・キッドのヒューゴにべた惚れして、ある時「わたしの心をあげる」と言い、身を包むフルアーマーとコンピュータ回路の隙間に格納されていたその心臓を取り出して、彼にあげようとする。
自分の涙が床に滴り落ちる前に、剣でそれを裂こうともする。犬の血を、戦闘化粧に使おうともする。
感情を持つ人間と同じように、ドラマチックに行動するのだ。
上映時間の多くが、アリ―タとヒューゴの間の人間と機械という種を超えたラブロマンスの芽生えに使われる。
とはいえ、才能ある俳優陣が登場するわりには、「アリ―タ」は薄っぺらく感じられる部分が多かった。
クリス・クリメック氏レビューより
Review: 'Alita: Battle Angel' The Eyes Don't Quite Have It : NPR
一般観客の意見はどんな感じ?
- アクションが一杯!、原作にも忠実!すぐれた映画!シーンの幾つかは、そっくりそのまま原作の「銃夢」から再現されている。
- とてもいい感じで原作漫画を脚色している。ビジュアルも戦闘シーンも目をみはるものがあるし、キャラクターにも感情移入できる。欠点といえば、プロットに凄くいろいろ要素を詰め込みすぐていることかな。続編期待できるくらいには、よく出来た映画。
- 深いし、登場人物の間の心の動きもよく描かれている。
- 批評家は、低い評価してるけど、彼らは間違っている!これはすっごいいい映画。子供と一緒に見に行ったけど、わたしも子供も楽しめた。アリ―タは、始まりは、眼を大きく見開いた子供だけど、成長して強くかっこいいヒーローになる。心もアクションもたくましい。アリ―タと、育て親イドの間の愛情が垣間見えるシーンもよかった。
アリ―タ バトルエンジェル見にいくべき?
みなが意見を揃えていたのは、戦闘シーンは必見!てとこでした。
色んなハンデがある状況を切り抜けていくアリ―タに手に汗握るようです。
批評家の人たちは、プロットがいまいち・・ということをいう人が多かったです。
原作漫画の4巻までの話を、二時間のストーリーに凝縮してあるので、展開早すぎたり、詰め込み過ぎ感があるのは仕方ないかもしれませんね。
昨今、人工知能が話題になってますが、この映画のなかでも、それをめぐる哲学的な問いが繰り広げられているようで、機械と人間の境目など、そうしたところに興味がある人は見に行くといいかもしれません。
あと、けっこうアリ―タとヒューゴの間の恋心についても、フォーカスされているようです。