音を立てたら即死、というキャッチコピー通り、物音を立てたら、”何か”が襲ってくるという新感覚のホラー映画。
美しい山道の風景が映し出されるが、妙に静か。
音を立てないように手話で会話をして生き延びた、ある家族・・・。
ホラー映画には色々ありますが、なかなかこういう発想のものって無かったように思う。
映像も綺麗だし、家族の物語でもあるし、ホラー映画ファン以外でも楽しめそうに見える・・・。
実際のところはどうなのだろうか?
面白いのか、怖すぎたりしないか、それか期待外れな可能性も??
感想や評判をチェックしてみた。
クワイエットプレイスの予告編とあらすじ
映画の舞台設定は、近未来。
地球上の人間達は、謎の肉食エイリアンの襲来によって、人口が急激に減っていた。
エイリアンは目が見えないが、非常に鋭敏な聴覚を持っていて、エイリアン同士では,
カチカチコツコツいう音響を出して通信し合う。
彼らは、音を立てるものめがけて狩に来る習性がある。
エヴリンとリーの夫妻、それに二人の小さい子供は、ニューヨーク郊外の森とトウモロコシ畑に囲まれた一軒家でひっそりと暮らしていた。
一家は、ほとんどの会話を手話で行っている。物音を立てると襲ってくる怪物から身を守るためであり、またレーガンが生まれた時から、耳が聴こえないからだ。
足音を立てないように靴も履いていない。お皿やフォークなどの食器も使わない。
エヴリンは、第三子を妊娠中である。
出産にはどうしても音が付きまとうものだ。エヴリンとリーは幼い子どもたちを脅威から守り、そして新しい命をどうやって無事に誕生させるのだろうか・・・。
そしてリーと、耳の聞こえない娘リーガンの間には、ある出来事から溝があるのだった。彼らは和解することができるのか・・?
クワイエットプレイスの監督やキャスト
- 監督
ジョン・クラシンスキー
1979年生まれで、30代とまだ若いが、「モンスターユニバーシティ」やアメリカの暴動を描いた「デトロイト」など話題作を何本も監督している。
- 出演
エヴリン・・・エミリー・ブラント
「プラダを着た悪魔」でブレイクした女優さん。「ウルフマン」にも出演。
リー・・・ジョン・クラシンスキー
あれ??監督と一緒???
そうなんです。実は監督も俳優もこなすクラシンスキー。私生活でもブラントの夫ですが、この映画の中でも夫婦役を演じます!そりゃ、リアルな夫婦感が出ないわけがない!
リーガン・・・ミリセント・シモンズ
耳の聞こえない子供の役をやるのは、ミリセント・シモンズ。彼女も、本当に耳が聴こえないんです。表情と手話だけで迫真の演技を見せます。
マーカス・・・ノア・ジュプ
クワイエットプレイスの上映時間や日本公開日
- 上映時間・・・90分
- 日本公開日・・・2018年9月28日
- 配給会社・・・東和ピクチャーズ
- ジャンル・・・ホラー、サスペンス、ファミリー
クワイエットプレイスの感想や評価をチェック。
絶賛しているレビュー
90分と短めの映像の中で、この映画は、すごく独創的で美しく造り上げられていた。演技も含めて凄くいい。もうずいぶん長いこと、そういう点で、これだけ素晴らしいホラー映画は見たことがなかった。
家族の危機がコアになっているのも、力の源だろう。
監督で出演もしてるクラシンスキーは、多くのホラー映画が理解してないポイントを分かっている。それはつまり、観客はホラー映画の登場人物に感情移入すればするほど、素の映画は怖く、そして感情的にも訴えてくるものになるっていうこと。
物音を立てないように、映画の中に登場する家族は、モノポリーで遊ぶ時さえ、サイコロもラグマットの上で転がす。
多くの映画が、おそろしく騒がしい中で、シーンと静かな「クワイエットプレイス」は、自然の音が時たま響いてくるだけで、安らぎと緊張感に同時に包まれている。
リーは森へ息子を連れて行き、轟音を立てる滝の前で、思う存分に叫ばせたりもする。夫婦は、音楽をイヤフォンで聴きながら、ダンスを踊る。
リーとイヴリンが実生活で本当に夫婦なのも、感情的な真実味を与えてくれる理由だろう。
ピーター・レイナー氏評価より
‘A Quiet Place’ is about a good deal more than scaring us - CSMonitor.com
映画音楽も良い!というレビュー
メカニックなひっかき音と、弦楽器、それに怖さをそそるベース音・・・という音楽は古典的なものだが、トーンから外れた弦楽器のハーモニーやグリッサンドを取り入れて、とても現代的でミニマルなBGMになっている。
ジョセフィン・リビングストーン氏評価より
The Quiet Brilliance of "A Quiet Place" | The New Republic
臨場感あるので、スリルが凄い!というレビュー
わずかな物音も聞きつけて襲ってくるモンスターというのは、素晴らしいアイデアで、この発想で、「クワイエットプレイス」はどの瞬間も耐えがたいほどに緊張感があり、ため息を漏らすようなショックに満ちている。
観客は、いつのまにか自分自身も息をするのさえ控えようとしているのに気づくだろう。そして登場人物達が、次の瞬間にでも、うっかり物音を立ててしまうんじゃないかとハラハラする。
その生態をよく理解できない生物への恐れ、物音がそのまま脅威になってしまう恐れ、外側の何かが、愛するものたちを奪うのではないかという恐れ・・・そうした、共感できる恐怖が表現されている。さらに、過去に起こったことから存在している、家族の間の溝もさらにドラマを高めている。
演技も素晴らしく、この家族の歎きや罪悪感などが非常にリアルに伝わって来る。
それから、子ども達が危険にさらされるというのは、ホラー映画の定石だけれど、この映画ではとても新鮮に使われている。
彼らは単に、モンスターの次の餌食として存在しているのではない。人間として共感できる深みを持って登場するので、つまりはそれだけ観客には、危険の感覚をビシビシ感じるようになる。
それから、自分が記憶にある最近のどの映画よりも、「クワイエットプレイス」はサウンド・デザインが考え抜かれている。音響は、臨場感ある雰囲気を作り出し、感情的反応を引き出す。そして沈黙が緊張を盛り上げることも示している。
ロス・ミラー氏評価より
Emily Blunt stars in five-star horror A Quiet Place | The National
クワイエット・プレイス、一般観客の感想をチェック!
- クラシンスキーは、ブラントの愛に値することを、この映画で証明してみせたね。つまるところは、主人公エブリンを演じる、ブラントの演技がぴか一だった。妊娠中の母親で、しかも出産の時には物音を立てずに行わなければならない、、という状況を演じている。全体的にいい映画で、何回もリピートして見たいほどに面白い。
- この映画は完璧なわけじゃない、欠点もある。この映画の世界のルールになかなか付いていけない時もある。けれど、本当に素晴らしいホラー映画。登場人物には感情移入しちゃうし、緊張感があって、とっても怖い。
- ホラー映画全般が苦手な人でも、もし少しでも耐えられそうな気がしたら、この映画を観るといいと思う。
- なんで他の人の評価が高いのか分からない・・・。期待してガッカリした。40分以上もある沈黙の時間は退屈だし、時折襲ってくる「恐怖」も、単に音だけのもので、本当の恐怖にはならないし。それにエイリアンというと、いつもなんでああいう、お決まりの形で描かれるのかも不満だ。
- すごく独創的な映画!サイレント・シネマの時代を思い起こさせるようだ。「ノスフェラトゥ」とか「カリガリ博士」といった、サイレントのホラー映画の傑作を思い出させる。演技は輝いているし、脚本も完璧。怖くて、しかもドラマチック。こういうホラー映画は、もうなかなか現れないだろうなあ。
クワイエットプレイスの見どころまとめ
観客も批評家も、ほとんどが絶賛の嵐!!でした。
なので、この映画はかなり面白いと期待できそうです!!
やはり、「絶対に物音を立ててはいけない」という設定が、決定的にこの映画を素晴らしく盛り上げているようです。
小さい時には誰でも一度は、「抜き足差し足」で、誰かに忍び寄ったり、いたずらしたり、どこかから抜け出したりした経験があるのではないでしょうか?
そういう時みたいな「気付かれてはいけない」というスリルが全篇に漂っているというわけですね。
沈黙が続くと問答無用で眠ってしまう・・・とかいう人だと、寝落ちする可能性ありますが(;^ω^)
そして美男美女の監督夫婦の目の保養になりそうだし、演技も素晴らしいとのこと。
また、アメリカの森の自然がとても美しいですね。
山にハイキングに行きたくなってしまいそうです。映画思い出して怖いかもしれませんが・・・。
とにかく、怖いだけでなく美しい映画といえそう。