この夏の、ファミリー向け映画といえば、何やら水の中で涼しげなコレ!「ファインディング・ドリー」でしょう。
海外の観客や批評家からの評判はどう?面白い?つまらない?探ってみました。
ファインディング・ドリーのあらすじ
前作ファインディング・ニモの出来事から一年後、ドリーは、ニモ達と出会う前の人生(魚生??)を、そして離れ離れになっている両親の姿を夢に見た。
ドリーは、両親を探しに行こうと決める。
海流に乗って、カリフォルニアまでたどり着いた三匹だが、肉食魚に襲われ、ドリーは海洋生物研究所に捕獲されてしまう。そこには、七本足のタコ、ハンクがいた。
ドリーは、自分は水族館の、海に面した展示ケージの中で生まれたことを知る。
一方、ニモとマーリンは、ドリーを救い出そうと、他の魚の助けをかりて、海洋生物研究所に侵入する。
三匹は、水族館のパイプの中で再会し、ドリーと同じナンヨウハギの仲間が集められた水槽を見つけ出す。だが、彼らによると、ドリーの両親は、ドリーを探しそうと水族館を脱出して、それから戻って来ないという。
お父さんお母さんはもうこの世にいないかもしれないと、打ちひしがれるドリー。
するうちに蛸のハンクが、間違ってドリーを排水溝に放り込んでしまい、ドリーはそのまま海まで流される・・・。慰めもなく、あてもなくさまようドリー。すると、海底に貝殻で作られた、何かの目印を発見して・・・。
一方、ニモとマーリンは、クリーブランドの水族館での展示用に人間たちに連れていかれてしまい、トラックで運送されている最中なのであった・・・。
彼らの運命は?ドリーは両親に再会できるのか!?(続く・・・)
ファインディング・ドリーの声優やスタッフ
監督:アンドリュー・スタントン
声優:ドリー・・・室井滋
マーリン・・木梨憲武
ハンク・・・上川隆也
海洋生物監修・・・さかなクン
ん?さかなクンが監修って・・・広報役ってことでしょうかね?
室井滋さんについては、「室井滋ってめっちゃアニメ声!」とか「ぴったりハマリ役」という感想から、「ドリーが室井滋にしか見えない・・・・・・」「顔を知っているから、こどもドリーもおばちゃんのような気になってしまう・・」という声もあるようです。
まあ、多少気になっても、映画を観ているうちに忘れるんじゃないかなあ・・??
日本公開日や上映時間など
日本公開日・・・2016/7/16(土)
上映時間・・・103分
配給・・・ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ
ファインディング・ドリーの評判・感想
好意的な感想
視覚的には、前作ほど目くるめくような素晴らしさではないものの、彩りに満ちていて、夢中にさせてくれる。脚本は、予想できるような話の筋になっているけれど、アイデンティティや帰るべき家といったことについて考えさせてくれる。
ニューヨーカー紙より Bruce Diones氏
良いところは、本当の悪役が出てこないところだ。とりわけ、現在において、世界に邪悪や残酷さというものが必ずしも存在するわけではないんだ、と信じられることは素敵なことだ。たとえ、広大な海にいても、小さな魚二匹が、いつでも初対面の仲間たちの優しさに助けてもらえる。それは、あとからも思い出す価値のある世界だろう。
www.npr.org よりAndrew Lapin 氏
製作者が、観客にいつどのような感情を持ってほしいかのねらいが、露骨に見えてしまう。でもその点さえスル―出来れば、社会から引きこもった蛸や、フレンドリーな鮫、水族館の中での愉快な騒ぎなど、子供たちが喜ぶようなシーンにあふれている。
サンディエゴリーダー紙 Matthew Lickona
よくある続編が、前作の焼き直しに終わってしまうけれど、このファインディング・ドリーは、違った方向から前作の物語を補完するようなものになっている。
人の助けがないと、何かをうまくやることができないといわれた全ての子供たちや、大人たちへのオマージュとなっている。ドリーの場合は、短期記憶をすぐに忘れてしまうということだが、この物語は、ドリーの持つ意志や創意工夫、勇気を祝福するものになっていて、ドリーは他の人(魚)と違っていることにおいて、ドリー独自のやり方で、自分の夢を叶えたり、友達を救ったりできるのだ。
www.guidelive.com Nancy Churnin氏
辛口の感想
「ファインディング・ドリー」は、「ファインディング・ニモ」の出来栄えには届いてない。2003年にアカデミー賞を獲得したファインディング・ニモは、子供を探す父親の話で、ピクサースタジオの五番目の映画だったが、いまだ、同スタジオのナンバーワンの最高傑作であり続けている。
ファインディング・ドリーは、粗雑で、ばかばかしくて、使い捨ての作品になってしまっている。
原作の続きを映画にするかわりに、監督は原作の物語をリミックスしてしまった。
最初の15分間が一番良かった。それはドリーが子供時代を思い出すシーンだ。ドリーの両親が、何でもすぐに忘れてしまうドリーに、その障害を乗り越えるやり方を教えてくれるところである。大人の観客にも感動を与えてくれる。
けれど、現在に時間が戻ると、必然的でないようなプロットで話が進んでしまう。
それに、がっかりするのは物語の大半が、海洋研究所で展開することだ。危険にみちあふれた海とは違って、ここではキャラクターがみんなフレンドリーなのだ。
・・・ピクサースタジオは、ネタ切れを起こしてるのかな?
マイアミヘラルド紙 Rene Rodoriguez氏のレビューより
鑑賞をおすすめするコメント
原作と同様に、「ファインディング・ドリー」は恐れや喜び、道を開こうとする格闘、家族の大切さを理解させてくれる。あなたの大切な人と一緒に見てほしい。
アリゾナ共和国紙 Bill Goodykoontz氏
まとめ
前作ほどのクオリティではないけれど、良質なエンタメに仕上がっているという意見が多いようでした。
根っからの悪いやつは登場しないという点も、いいのかどうか意見が分かれてましたね。でもこのご時世、フレンドリーなキャラクター達を見て、ハートウォーミングな気持ちになりたいという意見もよく分かります。
海洋研究所の中で話が展開するというのも、好みが分かれそう。
それからやはり見どころは、面白いキャラクターがあれこれ出てくるところかと思います。ショートタイム メモリーをすぐに失くしてしまうドリーに、ひきこもりのタコ、フレンドリーな鮫など・・・。
子供と一緒に見に行くには最適かもしれません。
おまけ:ファインディング・ドリーの可愛いグッズも沢山出てるぞ
ニモのコインケース
可愛い!ポケットから無造作にお魚をとりだして、お金を払うという、キュートな場面を演出できる・・・(?)
ドリーが電車になっちゃった!?
わーこりゃ激かわなんだが!魚を電車にしちゃうか~~そう来たか~~
何気にタコのハンクも貨物列車にのってるのも、また可愛い。電車好きの子どもさんに、たまにこういう変わり電車をプレゼントっていうのもありかもね。